Webサイト運営に携わる方であればコンテンツマーケティングというキーワードを目にしたことがあるはずです。
しかし、言葉だけは知っていても実際にどのようなものかを良く理解していないという方も少なくないかもしれません。
この記事では、コンテンツマーケティングの基本的な情報から実際の進め方、事例などを紹介します。
本記事を読んで、貴社のマーケティング施策の検討材料にしていただければ幸いです。
■この記事を読んでわかること
- コンテンツマーケティングの事例
- コンテンツマーケティングの手法の種類
- コンテンツマーケティングの実施の流れやコツ
- コンテンツマーケティングのメリットとデメリット
■こんな方におすすめの記事です
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まず【コンテンツマーケティングとは?】という基本的な部分を説明します。
コンテンツマーケティングとは
ンテンツマーケティングは近年話題となっている印象がありますが、Webに限らず言えば100年以上前にアメリカの農機具メーカーDeere & Companyが広めたといわれているマーケティング手法です。従来のWeb広告とは異なるアプローチで、自社サービス・商品の利用を促すこの手法は、SEOの潮流とあいまって今や多くの企業が取り組んでいます。
コンテンツマーケティングをわかりやすく言い換えると「自社のターゲットとなるユーザーにとって役立つ情報を提供し、関係を良好に保つこと。そして最終的なゴールとして自社サービス・商品を利用してもらうこと」です。SEO的な面でWebサイトへの流入を増やすための手法と捉えられるかもしれませんが、本来はユーザーとの関係性を改善してゴールへ導くための手法です。
つまりコンテンツとは、SEO対策された記事に限らず、ホワイトペーパーや動画、音声、SNS、セミナー、メルマガなどのコンテンツを含んだ集客手法全てを指します。
コンテンツマーケティングが重要になっている背景
コンテンツマーケティングとは?という基本知識がわかったところで、続いてコンテンツマーケティングが重要になってきている背景についてご説明いたします。
コンテンツマーケティングが重要になっている背景としては、主にこのような理由があります。
■コンテンツマーケティングが重要になっている背景
- 消費者が自ら情報収集するZMOTという消費行動が生まれた
- Web広告の訴求効果が落ちた
- プッシュ型マーケティングでは効率が悪くなった
- さまざまな企業がWeb広告を使い競合が増えたため広告費用が高騰してきた
- Googleのアルゴリズムがコンテンツの質を重視するようになった
ひとつずつ解説していきましょう。
消費者が自ら情報収集するZMOTという消費行動が生まれた
ZMOT(ジーモット)という言葉をご存じでしょうか。ZMOTとはZero Moment of Truthの頭文字をとった言葉で、2011年にGoogleが提唱したマーケティング理論です。【顧客は店舗に来店する前にインターネットで情報収集し、購入するものをすでに決めている】という新たな購買意思決定モデルのことを言います。
ンターネットの発達により、消費者はSNSやWebサイトで商品やサービスの基本情報や口コミなどを簡単に見られるようになりました。Googleの調査では、アメリカ人の70%以上が購入前にインターネットでレビューをチェックすると答えたそうですが、データを見ずとも実際に日々の購買行動を振り返ってみると、購入前にインターネットで情報収集を自然にしているのではないでしょうか。
- Googleの検索画面で検索してみる
- X(旧:Twitter)やInstagramなどのSNSで口コミを見てみる
- YouTubeやTikTokなどの動画サービスで検索してみる
実際に多くの方がこのような行動を取った経験があると思います。そのため、商品サービスを売りたい企業は、こういった消費者行動を逆算し、先回りして提供する情報(コンテンツ)を最適化することが重要だと考えられます。
Web広告の訴求効果が落ちた
コンテンツマーケティングは昔からある手法ですが、近年Webマーケターに改めて注目されるようになりました。その理由として、直接的な広告では「将来的にニーズを持ちうるユーザー」に響かせづらくなっていることが考えられます。
従来は、Web上で自社サービスや商品を購入・利用してもらうためには、自社がターゲットとするユーザーに向けて広告を表示するのが一般的でした。
リスティング広告であれば、関連したキーワードを検索したユーザーに対して広告を表示します。またターゲティング広告であれば、ターゲットとする属性を持つユーザーに広告を表示しますし、一度訪問して閲覧した商品を後から広告として表示するリターゲティング広告も行われています。
広告の種類は様々ですが、企業からの情報を一方的にユーザーに見せるという点では同じです。これはその情報(商材・サービス)を今必要としているユーザーに対しては効果的ですが、そうではないユーザーにとっては余計な情報となる可能性があります。これらのユーザーも将来的にニーズを持つ可能性はあるのですが、今必要としていない以上、広告を見せるだけで彼らに響かせるのは容易ではないでしょう。
一方コンテンツマーケティングは、ゆるくユーザーと関係性を構築して好意を醸成する手法です。「うちの商品は〇×が素晴らしいので買ってください」と直接的なPRをするというより、「どうせ買うならいつも役立つコンテンツを提供してくれて、私の好きな〇〇企業から買おうかな」と思ってもらうことが特徴です。広告のような短期的な効果はあまり見込めないものの、長期的にユーザーと接点を持てるようになり、持続的な効果が見込める点が注目されている理由です。
プッシュ型マーケティングでは効率が悪くなった
コンテンツマーケティングが重要になっている背景として、プッシュ型(アウトバウンド型)のマーケティング手法が受け入れられにくくなってきたということが挙げられます。
今でもテレビCM、テレアポ、紙面広告(チラシ)、ダイレクトメール、飛び込み営業などの売り込み型の販売手法は効果がありますが、Web広告の隆盛以前よりかは難しくなっているのは確かです。
現代の人々は、あまりにも多くの広告を見て、セールスを受けているので、広告そのものに辟易しています。
企業が伝えたいことを発信するプッシュ型のマーケティングよりも、消費者が知りたいことを発信しファンになってもらうプル型のコンテンツマーケティングの方が受け入れられやすくなっています。
広告費用が高騰してきた
また、消費者が辟易するほど広告が増えたことと関連しておりますが、広告を出す企業が増えたことによって競合が増えました。それにより広告費自体も高騰し、Web広告の費用対効果が悪くなったことも、コンテンツマーケティングが重要になってきた理由のひとつとして挙げられます。
実際に弊社のお客様の中でも、広告費が高騰してきたことを理由に、弊社へコンテンツマーケティングを依頼された企業様がいらっしゃいます。人件費や外注費はかかりますが、費用を止めれば集客効果がゼロになる広告と違い、中長期的に集客の費用対効果の改善が見込めるコンテンツマーケティングだからこそ、近年注目が集まっているのではないでしょうか。
Googleのアルゴリズムがコンテンツの質を重視するようになった
Googleが検索アルゴリズムの改良を積み重ねていることにより、ユーザーニーズを満たす記事を上位表示させる精度は日々高まっています。それに伴い、以前ではコンテンツの質が良くても上位表示されにくかったサイトのコンテンツが、今では上位表示されやすくなっています。Googleがユーザーファーストの理念を崩さない限りこの傾向は続くでしょう。こういったことも、コンテンツマーケティングが重要になっている要因と言えます。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い
この項目ではコンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いについて説明します。
コンテンツマーケティングの話になるとSEO対策の話がよく出るので両者は混同されがちですが、上のベン図にもあるようにコンテンツマーケティングとコンテンツSEOはイコールではありません。
次の項目で詳しく説明しますが、コンテンツマーケティングにはSEO対策された記事だけではなく、ダウンロード用の資料(ホワイトペーパー)や動画、音声、セミナー、SNSの投稿、メルマガ、オフラインイベントなども含まれます。つまり、コンテンツSEOはコンテンツマーケティングの中のひとつと捉えていただくとよいでしょう。
こちらではコンテンツSEOについて詳しく解説しております。
関連記事:コンテンツSEOとは?メリットと始め方のガイド【ツールも紹介】
コンテンツマーケティングの伝え方の種類
ここからは、コンテンツマーケティングの種類について解説します。それぞれの特徴や目標とする指数(KPI)の例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ちなみにですが、大まかな流れとしては、記事やSNSやプレスリリースや動画で認知を取り、Webセミナーやホワイトペーパーで関係性を築き、メールによって見込み客の育成をするという流れです。
SEO対策された記事
コンテンツマーケティングというと多くの方はWebサイトに掲載された記事のことを思い浮かべるでしょう。確かにSEO対策された記事を発信することは代表的なコンテンツマーケティングの手法のひとつです。
SEO対策は、特定のKWで検索した際の、読者の検索意図を満たす記事を作成することで、結果的にGoogleの検索アルゴリズムに評価され、上位表示される施策のことを言います。Googleの検索画面で上位(1ページ目)に表示されれば、多くの人の目に留まりやすくなるため、Webサイトへの流入が取りやすくなります。やめてしまえば流入が取れなくなる広告配信と違い、SEOは1度上位表示されれば継続的に流入が取りやすいため、長期的に見ると費用対効果は高くなる傾向にあります。
ただし、低コストで始められるという利点があるにしろ、Googleのアルゴリズムの変化や競合記事の出現により、記事の順位が下がる可能性があるため、定期的なメンテナンスと新規記事の作成が必要になります。
■メリット
- 低コストで始められる
- 広告費の削減に繋がる
- 良質な記事を継続的に生産すれば流入が積みあがる
- ソートリーダーとして自社のブランディングに繋がる
- 顕在層(いますぐ客)にも潜在層(まだまだ客)にもリーチできる
■デメリット
- 手間がかかる
- いつ効果が出るかはわからない
- 社内でやるには専任者が数人必要
■KPIの例
- セッション数
- クリック数
- クリック率(CTR)
- 成約数
- 成約率(CVR)
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SNS
SNSの投稿も立派なコンテンツマーケティングです。X・Instagram・Facebook・LINEなどが主流で、今や個人だけではなく様々な企業が取り入れています。きちんとアカウントを育てていけば、SNS上で新商品やキャンペーンを告知するだけで、商品が売れるようになります。
継続的に配信して顧客に情報を与えることで、自社の事を思い出してもらうきっかけになったり、ファンになってもらいやすくなったりします。
それぞれのSNSには特徴がありますので、各SNSを比較し、自社の商品サービスや顧客層と親和性のあるSNSを選びましょう。
また、いいねやフォロワーの数が必ずしも売上に繋がるとは限らないため、追う指標については注意が必要です。
こちらの記事ではマーケティングで使われる各SNSの種類と特性について解説しておりますので、こちらも合わせてご覧ください。
関連記事:SNSマーケティングとは?具体的な5つの方法を紹介
■メリット
- 低コストで始められる
- 口コミの影響力を使える
- ユーザーの声をダイレクトに知れる
■デメリット
- 炎上の可能性がある
- アカウントを凍結される危険性がある
- 投稿以外にもコメント返しなども行うのであれば、手間がかかる
■KPIの例
- インプレッション数
- エンゲージメント率
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プレスリリース
プレスリリースはマスメディア向けに公開する会社の公式情報のことを言います。
普段は自社のサイトを見に来ない人にも自社の情報を届けられる可能性があります。
こちらは当社のオンラインセミナーのプレスリリースです。このようにWeb上のサービスに、メディアに取り上げてほしい情報を掲載します。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000023631.html
■メリット
- メディア取材に繋がる可能性がある
- 自力では繋がれないような層にも自社の情報を届けられる
- 記事にしてもらえる可能性がある
- SNSでの拡散も期待できる
- 企業や記事の信頼性向上が期待できる
■デメリット
- 大きな費用がかかることもある
- 必ずメディアに取り上げられるわけではない
■KPIの例
- PV数
- 訪問者数
- 転換サイト数
弊社では、アンケート調査コンテンツ制作代行サービスを承っております。アンケート調査を行った結果をもとに記事・ホワイトペーパー・プレスリリースなどのコンテンツを作成すると、良質な被リンクやリードの獲得、SNSでの拡散が発生し、集客にとって非常に有効です。アンケート調査を実施して、一次情報を発信することもプレスリリースの上手な使い方のひとつです。
動画コンテンツ
スマートフォンや動画制作ツールの普及、通信速度の向上などによって、手軽に動画コンテンツを作れるようになりました。それに伴い、動画サービスの視聴者も増え、今ではYouTubeやTikTokなどに動画を投稿し、集客や採用に活かす企業も出てきました。
テキストのみのコンテンツであれば読者は能動的に読み続けなくていけませんが、動画の場合、再生されてから短時間で大量の情報をユーザーに伝えることが可能です。文字・人物・イラスト・図解など、多くの情報を音や動きと一緒に発信できることが動画の強みです。
ユーザーに圧倒的な情報量を与えられる動画は、大きな成果につながる可能性を持つコンテンツです。
直接的に広告収入を得るために動画を作るのではなく、コーポレートサイトなどに動画を埋め込んだりするなどして、与えられる情報を濃くするための手段として動画を使うなど、どこでどのように動画を使うのか工夫する必要があります。
例えば動画マニュアルを作成することで、サービスの使い方がわからないために発生する解約を減少することが可能となります。また見込み客に動画マニュアルを見てもらうことにより、安心感を与えるため成約率の上昇が期待できます。
ちなみに、アニメーション制作ツールを使用すればほぼ1人で動画制作を完結できますが、実写で本格的に動画を作ろうとすれば人件費やスケジュールが大きくかかってくるため、動画を作る費用対効果に妥当性があるか調べておきましょう。
■メリット
- 与えられる情報が圧倒的
- 半強制的に情報を与えられる
■デメリット
- 視聴時間は3分程度が限界
- 費用やスケジュールが嵩む可能性がある
■KPIの例
- 視聴回数
- 再生時間
- 登録者数
- Webサイトへの遷移数
サイトエンジンでは動画制作と動画マニュアル作成を行っております。企画から制作まで一貫してご対応可能ですので、動画マーケティングや動画マニュアルの導入をご検討中の企業様は、こちらのページをご覧ください。
ホワイトペーパー
元々は政府機関が作成する報告書の事をホワイトペーパーと呼んでいましたが、マーケティングでのホワイトペーパーは、企業独自のノウハウなどをまとめた資料のことです。
お役立ち資料や商品サービスの資料をWebサイト上に公開し、顧客がフォームに個人情報を入力することでダウンロードできるようにしておくと、見込み顧客の【名前・会社名・電話番号・メールアドレス】などの個人情報を取得できるようになります。そうやって見込み顧客を獲得し、電話やメールなどを使ってアプローチするきっかけづくりになります。
ちなみに見込み顧客のことをリードと言い、見込み顧客を獲得することをリードジェネレーション、見込み顧客にメールなどでアプローチし続け、商品購入してもらうようにすることをリードナーチャリングと言います。Webサイトを見てすぐにお問合せをする人は限られているので、お問合せよりもハードルを低くして見込み顧客の個人情報を得る手段として、ホワイトペーパーは有効なコンテンツです。
■メリット
- 見込み顧客の獲得ができる
- サービス導入を検討している顧客の決裁を後押しする資料になる
■デメリット
- クオリティの高い物を作らないと期待外れと思われてしまう
■KPIの例
- ダウンロード数
サイトエンジン株式会社では、ホワイトペーパー制作を承っております。またホワイトペーパーのダウンロードに至るまでのWebサイトへの集客から、ダウンロードをさせる効果的なページ設計までトータルな支援が可能です。
オンラインセミナー
動画と同じく通信速度の向上によって、オンラインセミナーもポピュラーなマーケティング手法の仲間入りを果たしました。セミナーは30分から2時間程度の長い時間を使って、視聴者に対して自社をアピールできます。またオフラインのセミナーと違って、オンラインセミナーでは場所や移動時間にとらわれないため、手軽に参加できるというメリットもあります。さらに録画しておけばアーカイブとして視聴できるなど二次利用がしやすいことも利点といえるでしょう。
ただし、セミナー資料の作成や参加者募集のためのメール配信、セミナー用ランディングページの作成、リマインドメールなどの準備だけではなく、セミナー当日の運営などやることが多いため、継続が難しい部類のコンテンツと言えます。
■メリット
- 動画化できる
- 場所にとらわれない
- アンケートが取りやすい
- 長時間にわたって自社のアピールができる
■デメリット
- 事前準備と当日の運営が大変
- オフラインよりは視聴者とのコミュニケーションが取りづらい
■KPIの例
- 申込者数
- 当日参加者数
- 相談会参加者数
サイトエンジン株式会社では、オンラインセミナー(ウェビナー)の運営代行と集客支援サービスをご提供しております。告知のためのページ作成、リマインドメール、アンケート、参加者データのSFA・CRMへの取り込みなどの業務効率化から、セミナー当日のリハーサルなど準備や運営なども行います。
メール配信(メルマガ・ステップメール)
企業からのメール配信に対して、煩わしさを覚える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、未だにメルマガの購読者は、SNSのフォロワーの10倍以上もの流入を発生させています。メール配信はSNSなどのプラットフォームに左右されず、ダイレクトに見込み顧客に対して情報を発信できる強みがあります。
お役立ち情報やサービス紹介、キャンペーン情報などの発信を継続することによって、見込み顧客に対して興味付けを行い、信頼してもらい、商品サービスを使ってくれるように促すことが可能です。 低コストで始められ顧客と接点を持ち続けられる施策は、効果的なコンテンツマーケティングのひとつと判断できます。
■メリット
- 見込み顧客の育成ができる
- 失注・解約した顧客にもアプローチできる
- 情報を届けたい人に直接届けられる
- 顧客属性や行動によって配信グループをわけられる
■デメリット
- 送信メールや顧客名を間違えるなどミスのリスクがある
- 最初は何の反応も得られないかもしれないので長期スパンで考える必要がある
■KPIの例
- 送信数
- 到達数
- 開封数
- URLクリック数
サイトエンジン株式会社では、メルマガ制作を代行しております。「商品サービスのファンを増やしたい。メルマガ作成の負担を減らしたい」という企業様は、こちらの資料も合わせてご覧ください。
いかがでしたか? 今回は紹介しませんでしたが、他にも音声配信や書籍やイラスト、オフラインでの展示会やセミナー、e-book、事例紹介、FAQなどもコンテンツマーケティングに含まれます。自社の運営体制や商品サービスだとどの手段を選択すると良いのか、参考になれば幸いです。
では次に、各コンテンツマーケティングの種類と特徴だけではわからなかった、コンテンツマーケティング自体のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングに興味を持つ方が特に気になることのひとつは、「自社でコンテンツマーケティングをはじめるべきかどうか」ということでしょう。そしてその答えを出すためには、メリットを知っておくことが重要です。コンテンツマーケティングを実施するメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- コンテンツを二次利用できる
- 導入時のハードルが低い
- コンテンツが資産として残る
- 24時間働く営業マンがいるのと同じ状況になる
- 場所にとらわれずアプローチできる
- 今までにない顧客層にアプローチできる
- 専門家として信頼されブランディングにつながる
- 顧客ロイヤリティが向上する
- SNSでの拡散が期待できる
では、ひとつずつ解説していきましょう。
コンテンツを二次利用できる
コンテンツマーケティングのメリットは、ひとつのコンテンツを作ってしまえば、そのコンテンツをもとにして、別種のコンテンツに流用できることです。
例えば、記事を書いた後は、その記事の内容をもとに以下のようなコンテンツを作成することが可能です。
- 動画
- SNS投稿
- ホワイトペーパー
- セミナー資料
- メルマガ
- 書籍
- 音声
- プレスリリース
こうすることによって、それぞれの種類のコンテンツ作成の際に最初からネタを考える必要がなくなり、制作のハードルを下げられます。
またそうすることによって、例えば【セミナーには参加しないけど資料は見たい人・記事は読まないけど動画は見る人】などに、その人にあった別の角度から情報を届けることも可能です。
ひとつのコンテンツを使い倒しましょう。
導入時のハードルが低い
コンテンツマーケティングは、多額な投資をせずに始めらます。極論、担当者がコツコツと記事を書いていくだけでもコンテンツマーケティングは成立します。
例えば広告の場合は、外部サービスに支払う広告費がかかるうえ、基本的には「費用をかけて広告を掲載している期間しかユーザーに訴求できない」ことが特徴です。そのため、訴求し続けるためには継続して費用を捻出し、広告を掲載しつづける必要があります。その点コンテンツマーケティングは、広告のような外部サービスへの費用支払いが必須ではないので、費用負担を少なく抑えられるうえに、技術的な知識もそれほど必要ではないため、金銭的なハードルが低い方法といえます。
ただし、大規模なメディアを制作しようと思えばそれなりに費用がかかることは注意すべきです。特に社内にノウハウがないのであれば、外注することも念頭に置いておいた方がよいでしょう。こちらの記事ではコンテンツマーケティングの費用対効果について解説しております。こちらも合わせてご覧ください。
関連記事:コンテンツマーケティングの費用対効果を計算する方法 効果を上げる予算や時間の配分は?
コンテンツが資産として残る
コンテンツマーケティングでは、基本的にオウンドメディアとして運営するWebサイト内にコンテンツを蓄積していきます。要するに、広告のようにサービスの契約が終わったら消えてしまうものではないので、自社にとっての貴重な資産になります。サーバーを閉じたり、その他サイトがなくなる問題が起こったりしなければ半永久的に残りますので、資産となったコンテンツで継続的に集客することも可能です。
24時間働く営業マンがいるのと同じ状況になる
特にWeb上にあるコンテンツは昼夜問わず人の目に触れる可能性があります。これは多くの人が仕事中でもプライベートの時間でも、さまざまな記事や資料、動画、音声などに触れていることから実感できると思います。
Amazonや楽天などのサービスを利用するとき、ユーザーは、ショップのスタッフに会うことなく商品を購入します。これと同じように、オウンドメディアに訪れたユーザーは、自社のスタッフには誰も会わず、コンテンツから得た情報をもとに資料請求やお問い合わせの必要があればアクションを起こします。
これは、インターネット上に24時間稼働してくれる営業担当がいるようなものです。実際に、弊社のWebサイトでも、就業時間後にお客様からのお問い合わせや資料請求が行われるケースがよくあります。
場所にとらわれずアプローチできる
コンテンツマーケティングはWeb上にコンテンツを掲載する施策なので、インターネットを閲覧できるのであれば、顧客がどこに住んでいるかは関係ありません。実際に当社も、海外の企業様から日本向けのWeb集客についてお問合せいただくことがありますし、その逆も珍しくありません。
今までにない顧客層にアプローチできる
コンテンツマーケティングをスタートさせると、今までにない層のユーザーが顧客になってくれることもあります。コンテンツマーケティングが上手くいくと「売れそうな顕在顧客」以外の「まだ自分の課題やニーズに気が付いていない潜在顧客」にも届くようになります。
自社のサービスと関連することが大前提ではありますが、すぐに集客につながりそうなキーワードと、多くの人が見そうなキーワードをピックアップして、それに沿った内容のコンテンツをそれぞれ作るのがよいでしょう。
専門家として信頼されブランディングにつながる
コンテンツとして業界の最新情報やノウハウ、お得情報などの役に立つ情報を発信し続けていると、その道のエキスパートとして認識してもらえるようになります。またそういった役に立つ情報を無料で提供し続けることにより、顧客から好印象を持ってもらえるようになり、信頼へと繋がります。
業界の専門家として信頼されることは【〇〇なら〇〇社!】というように、顧客の間で共通の良い印象を持ってもらえるようになるというブランディングに繋がります。ブランディングできるようになれば唯一無二の存在となるため、競合他社との差別化に繋がり、広告費を抑えることにも繋がります。
そのためには自社が伝えたいことではなく、顧客が知りたいことを調査して発信することが大切です。
顧客ロイヤリティが向上する
ロイヤリティとは、忠誠心のことです。企業が顧客から信頼されるようになると、顧客はその企業に愛着を持ち、商品やサービスを長く使ってくれるようになります。このような顧客のことをロイヤルカスタマーと呼びますが、ロイヤルカスタマーは1人当たりの購入金額や頻度が高いのが特徴です。
新規顧客獲得のコストは、既存顧客の維持コストよりも5倍かかると言われています。よって企業の売上を安定させるためにはリピーターやロイヤルカスタマーの増加が必須と言えるでしょう。そのためには顧客視点に立った商品やサービスの改善とコンテンツの発信は不可欠だと考えられます。
SNSでの拡散が期待できる
Web上に掲載しているコンテンツの良いところは、拡散が可能ということです。ためになるコンテンツや面白いコンテンツを投稿しておけば、いつかそれが大きな注目を集める可能性があります。特にXはリツイートで不特定多数の人にどんどん見られるようになるので、拡散性の高いSNSと言えます。ユーザーが個人的に拡散するのはもちろん無料ですし、ポジティブな口コミは広告よりも訴求効果が高まります。
コンテンツマーケティングのデメリット
コンテンツマーケティングにはデメリットもあります。正しく判断するためには、メリットとデメリットの両面を把握することが重要です。コンテンツマーケティングのデメリットとして、以下のようなことが挙げられます。
- 継続的な発信が必要
- 成果がすぐには出ない
継続的な発信が必要
コンテンツマーケティングは長期的な施策であり、継続的に情報を発信していくことがポイントです。ただ記事を書くだけというと簡単なようですが、続けていくことは意外に難しいものです。継続してコンテンツを制作する体制を整えずに見切り発車してしまうと、後からコンテンツ制作面で特定の担当者に負担が集中したり、質の低いコンテンツが量産されてしまったりするような問題が起こる可能性があります。
成果がすぐには出ない
コンテンツマーケティングを始めてから効果が出るまでには時間がかかります。制作体制にもよりますが、コンテンツを揃えるのにもある程度時間がかかりますし、実際に流入が増えるようになるには、そこからさらに時間がかかることが想定されます。
また、成果が出ても、適切な効果測定方法を持ち合わせなければ、費用対効果が見づらいという特徴もあるので、取り組みについて社内の理解が得られにくい可能性があります。 取り組みを進める場合には、長期的な施策であることを関係者(特に経営層)に理解してもらい、効果測定方法も考えた上で取り組むようにするなど、必要な準備をしておくことが大切です。
つまり、手間暇が掛かり、効果が出るまでに時間を要するのがコンテンツマーケティングです。自社で行う場合、メリットとデメリットなど経営層の理解を得たうえで腰を据え、専任者を数名付けて中長期的に進める必要があります。
コンテンツ制作4つのタイプ
自社でコンテンツマーケティングを始める場合、どのようなコンテンツを制作していけばいいか、決定する必要があります。コンテンツ制作は大きく4つの型に分類できます。自社の立ち位置や扱う商材などによって適したコンテンツは変わるものです。コンテンツ制作の型について、それぞれの特徴を理解しておくと、自社に合ったコンテンツのタイプを見極めやすくなります。
感情訴求型
話題になるようなコンテンツを制作することでユーザーの関心を引く手法です。例えば兵庫県の南あわじ市は、バーチャルリアリティをもじった「バーチャン・リアリティ」というプロモーション動画を制作し、話題になりました。これは簡易型バーチャルリアリティのゴーグル「ハコスコ」を活用したコンテンツです。
あたかも田舎のおばあちゃんと一緒にご飯を食べているような体験ができるという仕立てになっていて、新聞サイトやWebニュースメディアでも取り上げられるほど話題となりました。
その他にも、バイラル動画やバズりやすいおもしろ動画も、感情訴求型に該当します。このようなコンテンツはSNSでシェアもされやすいといったメリットがある反面、興味本位で結果的に自社の顧客になりにくいユーザーが数多く訪問したり、企業が届けたいメッセージを正しく伝えられなかったりする可能性もあります。
ロジック訴求型
ある分野で著名な人のコメントや、実際に購入した人のコメントなどをコンテンツとして訴求する手法です。例えば、美容に気を遣うことで有名な女性タレントによる「この商品をつかってよかった」というコメントがついたコスメであれば、多くの人が興味を持ち、購入したい気持ちになるでしょう。
これはそのタレントが美容に力を入れていると多くの人に認識されているためです。このように多くの人が知っている著名人が推薦することで、そのサービスや商品に価値を与えられます。
Webサービスでは、コミュニティーフォーラムによる情報発信もよく目にします。利用者の疑問に対して同じような立場のユーザーが回答やコメントを投稿するものです。具体的なユーザーの困りごととその解決策は、後から見る人にとっても有用なコンテンツになります。
類似のコンテンツとしては、購入者の商品レビューもあります。著名人ではないものの、実際に商品やサービスを体験した人が発信する忌憚ない意見になりますので、見ている人に信頼感を与えられます。 このようなクチコミは、ユーザーから発信されたものだと意図しない評価をされるリスクがあります。一方で、自社でコンテンツを制作しなくても自然に価値あるコンテンツを集められるという点で、企業にとってメリットが大きいと捉えられます。
上手にクチコミを投稿してもらうためには、投稿に対してインセンティブを与えたり、企業側からのコメントをしたりすることが有効でしょう。ただし、やりすぎるとステマ(ステルスマーケティング、やらせコンテンツ)のように誤解が生じる可能性もあるため、注意が必要です。
知識訴求型
ユーザーが持つ興味や疑問に対して、答えとなるような有用な情報を提供する手法です。通常の記事のほか、関連した情報を取りまとめたホワイトペーパーをダウンロードさせる方法も増えてきました。ダウンロードするために会員登録をさせれば、ユーザーの情報を獲得するためのきっかけを創出できます。
また、電話やメールなどお客様から届く問合せを社内で共有しておき、コンテンツにする方法もあります。お客様からの問合せは、いわば「生のユーザーの声」です。実際に届いた疑問は、他のユーザーも同じような疑問を持つ可能性が高いと推測できます。
最近では、情報をビジュアルでわかりやすく表示するインフォグラフィックスという手法で情報を整理したコンテンツが注目を集めています。インフォグラフィックスは、情報過多の時代にわかりやすく情報を示すための有効な手段です。仮にインフォグラフィックスまでいかないとしても、数字をグラフで提示すれば、ユーザーの理を促せます。
納得型
実際にユーザーが納得感を持てるようなコンテンツを提供することで、潜在顧客に訴える手法です。例えばクラウドサービスであれば、実際にお試しできるデモ体験が挙げられます。また実際に導入した効果などがわかる導入事例やWeb上で開催するセミナー(ウェビナー)もあります。
上述したように、コンテンツにはいくつかのタイプがあり、自社にとって適切なコンテンツを選定することが大切です。ここで気を付けたい点は、あくまでも「潜在顧客が求める情報を発信する」コンテンツであることを意識することです。
例えばSEO的な価値にばかり目が行くと、価値の低いコンテンツを量産する誤ったコンテンツマーケティングを実施し、ユーザーの信頼を損ねたり、Google側からペナルティを受けたりする可能性があります。
コンテンツマーケティング実施の流れ
■コンテンツマーケティング実施の流れ
- コンテンツマーケティングを実施する目的の明確化
- コンテンツマーケティングの施策決定
- 目標数値(KGI・KPI)の設定
- 3C分析(市場・競合・自社)
- ペルソナ設計
- カスタマージャーニーマップ設計
- コンテンツ設計と作成
- 効果測定と改善(PDCA)
コンテンツマーケティングを実施する目的の明確化
コンテンツマーケティングを始める前に最も重要なのは、その目的を明確にして社内で共有することです。目的が明確になっていなければ、発信する内容もブレてしまいます。安易な考えで動画が流行っているからといって手を出して、結局何の価値も生み出さずに時間とお金を浪費し続けてしまった、という事態に陥りかねません。
そうならないために、以下のようにコンテンツマーケティングを実施するための目的を明確化しておきましょう。
- お問合せが欲しいのか
- 資料請求をしてほしいのか
- ブランディングがしたいのか
- 人を採用したいのか
コンテンツマーケティングの施策と体制の決定
目的を明確にしたら、何をどのような方法で発信していくのかを決めます。目的がはっきりすれば、使う手段や媒体が見えてきます。Webサイト、動画、SNS、または複数を活用するのか、発信する手段を選択しましょう。そして運用を続けていくためにも、何にどれくらいの人数が必要なのか調べたうえでリソースを割り当てましょう。
基本的にコンテンツマーケティングは手間のかかる業務となるため、専任のチームで行う必要があります。そうでなければ、誰か専任者を立てて、制作の部分は外注するなどの選択が必要です。
目標数値(KGI・KPI)の設定
コンテンツマーケティングの施策や体制が決まったら(体制を決める前に目標を決める場合もあります)、目標(KGI・KPI)を決めましょう。
KGIはKey Goal Indicator=重要目標達成指標のことで、KPIはKey Performance Indicator=重要業績評価指標のことですが、簡単に言うとKGIは売り上げなどの最終目標で、KPIはKGIを達成するためのマイルストーンとなる中間目標のことです。
例えばWebサイト運営のKGIが売上であれば、KPIはお問合せ数・資料請求数・セッション数、そしてそれぞれが発生する確率などが挙げられます。
KPIはKGIをもとに予想して逆算し決定しますが、必ず注意しなければならないのは、KGIとKPIを期限付きの数値にすることです。期限が定められていなければ、定点観測は実行できません。また、数値が設定されていないと客観性が失われ、評価が曖昧になってしまいます。
「お客様からこんな感想をもらった」などの定性的な評価も重要ですが、KGIとKPIは達成と振り返りを明確化するために期限付きの数値でなければなりません。
3C分析
目標を決めたら3C分析をします。
3C分析とは
- Company(自社)
- Customer(顧客)
- Competitor(競合)
を分析するマーケティングの基本的なフレームワークです。
- 自社が何を提供できるか?
- 顧客は何を求めているのか?
- 競合はどのような情報を発信しているのか?
こういったことがわからなければ、的外れなことばかりを発信してしまい、成果に結びつきにくいでしょう。よってまずは焦らず情報収集することが大切です。
具体的な方法については以下にまとめておりますので、是非ご覧ください。
関連記事:3C分析とは?具体的な手順や方法を初心者向けに簡単解説!
ペルソナ設計
マーケティングでいうペルソナとは、自社製品を買いそうな明確な顧客像のことです。ペルソナを細かく作り込むことによって、顧客像が明確になり、顧客の持つ属性や課題からニーズが浮かんできます。そのニーズに合わせてコンテンツを作ることで、個人に対して影響を与えやすいコンテンツが作成できます。
「顧客像を絞ると多数の人に響かないのでは?」と思われるかもしれませんが、実際には少し違います。人は自分に関係ない情報には興味を示さないため、誰にでも向けて発信した情報は、誰にも届きません。このことを意識して個人に深く刺さるコンテンツ作りを意識しましょう。
ペルソナ設計の具体的なやり方についてはこちらにまとめておりますので合わせてご覧ください。
ペルソナ設定とは?作り方とメリット コンテンツマーケティングに必須!
カスタマージャーニーマップ設計
カスタマージャーニーマップとはその名の通り、顧客が自社商品に関わる流れを、感情の流れとともに旅の地図のように表したものです。
課題の認知から始まり、商品の認知、比較検討、購入、使用、情報共有などの段階ごとのコンテンツを予め用意しておくことで、そのステージに合った情報を提供できます。
実際に全ての顧客がカスタマージャーニーマップと同じ流れで動くわけではありませんが、それぞれの顧客とのタッチポイントにおけるコンテンツを用意しておけるというメリットがあります。またカスタマージャーニーマップを作成しておくことで、より顧客に対する理解が深まり、社内で共有することによってコンテンツのブレをなくせるようになるというメリットもあります。
カスタマージャーニーマップに関する具体的な解説についてはこちらに記載しておりますので是非ご覧ください。
コンテンツ設計と作成
カスタマージャーニーマップを作成したら、コンテンツを設計します。この項目はWebサイトのコンテンツ制作に近い内容となっておりますが、他のコンテンツを作る際にも参考となる考え方です。
上に示した図のように、コンテンツには集客向きの内容や成約向きの内容など種類があります。カスタマージャーニーマップの中で、どの内容のコンテンツを使えば良いのか把握しておきましょう。そして内容に対応するキーワードを洗い出し、コンテンツ制作に活かします。
例えばまだ購入には遠く情報を得たいだけの段階の人は「〇〇とは」というキーワードで検索するでしょう。それに対して購入を考えている人は「〇〇 比較」や「〇〇 買い方」や「〇〇 事例」や「〇〇 費用」などをキーワードで検索する傾向にあります。
こういったキーワードをもとに、それぞれのコンテンツを作っていき、抜けもれが無いようにしていきます。
効果測定と改善
コンテンツは作って終わりではありません。必ずKPIを設定し、効果検証を行わなければなりません。設定した数値目標から乖離して悪ければ改善の必要があると判断できます。
特にSEO記事に関してはリライトすれば効果が出やすいため、定期的な効果検証と改善を行いましょう。効果検証を実施すれば、反応が良かったコンテンツを他の種類のコンテンツに流用しやすくなります。
例えばセッション数の多かった記事のネタを使って動画やメルマガを作るようなことです。効果検証を行わなかった場合、適切に軌道修正できないため、間違った方法を継続してしまう可能性があります。時間とお金を無駄にしないために、必ず定期的に効果検証を行うようにしましょう。
こちらの記事でも効果検証について触れていますので、あわせてご覧ください。
コンテンツマーケティングの事例
コンテンツマーケティングの事例としてよく挙げられるのが、アメリカの家庭用プール会社River Pools and Spasの取り組みです。同社はアメリカのバージニアにある会社で、グラスファイバー製のプールを主に取り扱っていました。プールは生活必需品とは違い誰もが使うものではありません。また頻繁に購入するものでもありません。リーマン・ショックが起き不況になると、厳しい状況に陥ります。同業者も倒産するところが相次ぎました。
そんななかで同社が売上を確保できたのは、コンテンツマーケティングに取り組んだからと言われています。ブログで、顧客の疑問に答えるようなプールに関する情報を掲載することに取り組みました。そしてその結果、ユーザーからも検索エンジンからも評価されたのです。 自宅にプールを設置したいと考えている潜在顧客は、ブログを訪問して知りたいことに関する具体的な情報を得られれば、同社に対して信頼感や好感を持つようになるでしょう。そして、「プールを設置したい」というニーズが顕在化したときに、ユーザーがプールに詳しい会社として想起するのは同社になるというわけです。「プールを作るのであればこの会社に頼もう」ということになります。このように、長期的に関係性を構築し、結果的に利用してもらう戦略がコンテンツマーケティングです。
▼River Pools & Spas Blog
https://www.riverpoolsandspas.com/blog
国内でもコンテンツマーケティングの事例がいくつもあります。今回は以下の事例を紹介します。
弁護士ドットコムニュース
https://www.bengo4.com/topics/
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイトである弁護士ドットコムでは、「弁護士ドットコムニュース」を運営しています。これは日常的なニュースを法律的な切り口で解説したもので、専門家である弁護士が解説しているのが特徴です。 弁護士に相談するという行為は、そこまで日常的には起こらないでしょう。そのため、ただ弁護士を探すだけのサイトであれば訪問ユーザーは限定的になると考えられますが、弁護士ドットコムニュースでは身近なニュースコンテンツが配信されています。このようなニュースを日常的に見てもらうことにより、ユーザーに親近感をもってもらえれば、弁護士検索や相談など、さらに先のアクションをとってもらえる可能性があります。
サイボウズ式
https://cybozushiki.cybozu.co.jp/
チーム・コラボレーション支援のツールを提供するサイボウズでは、「サイボウズ式」というオウンドメディアを運営しており、チームで働くうえで役立つ情報を提供しています。このような、自社サービスと関連しつつ、ユーザーに有益な情報を発信するのは、コンテンツマーケティングにおけるポイントのひとつといえます。
ボクシルマガジン
法人向けクラウドサービスの情報を比較・検討して資料請求までできるサービスを提供するボクシルでは、業務効率化ツールやビジネスに役立つ情報サイト「ボクシルマガジン」を運営しています。クラウドサービスに関連するキーワードで検索するとボクシルマガジンのコンテンツがヒットし、クリックして読み進めるとボクシル自体の紹介や、会員登録のセクションが出てきます。 また、マーケティングに悩んでいる企業へ、ボクシルの活用を促すような文面も記載されています。コンテンツマーケティングは直接的な売り込み重視ではない手法といえますが、コンテンツに上手くサービスへの導線を作ることは重要な施策のひとつです。
弊社のお客様のコンテンツマーケティング事例
ここからは、サイトエンジン株式会社のお客様事例の一部を紹介します。記事コンテンツの企画から制作まで支援させていただき、流入の増加や、工数の削減を実現しています。
ベリーベスト法律事務所様
ベリーベスト法律事務所様は、所属弁護士の人数が国内で6番目の法律事務所様です。ベリーベスト法律事務所様は60以上のサイトを運営されており、集客のために質の高い記事を量産できる体制を強化されるということで弊社にご依頼いただきました。記事企画・制作を弊社が支援させていただき、1年半ほどでサイトのオーガニックセッション数が15倍に向上しました。
こちらでは詳細をご確認いただけますので、是非ご覧ください。
株式会社アイアンドシー・クルーズ様
株式会社アイアンドシー・クルーズ様は、リフォームを検討しているお客様に、全国のリフォーム企業のなかから、条件に合う企業を選んでご紹介するサービス「リショップナビ」を運営されています。SEOの順位が取れておらず、流入も月に数千程度という状況で、コンテンツの少なさが課題とのことでした。記事企画・制作をさせていただいた結果、狙ったキーワードで1ページ目にあがったものや、単体の記事で多くのセッション数を稼ぐ記事も出てきました。CVR(コンバージョン率)も向上し、実際の見積依頼にもつながっているようです。
こちらでは詳細をご確認いただけますので、是非ご覧ください。
株式会社EVERRISE様
デジタルマーケティングに特化した高い技術と業務知識をお持ちの「株式会社EVERRISE」様はデータ収集から分析まで行い、お客様の課題を解決する最適なマーケティングアクションの実行を可能にする企業様です。 集客のためにSEOやコンテンツマーケティングという領域でコンサルティングをさせていただいたことをきっかけに、コーポレートサイトの記事制作もご依頼いただきました。自社でコンテンツ作成やライター管理などをされて多くの工数がかかっていたようですが、弊社にご依頼いただくことで、分析やキーワードを探すのに時間をうまく使ったり、戦略の部分により注力できたりするようになったとのことでした。
こちらでは詳細をご確認いただけますので、是非ご覧ください。
進化するコンテンツマーケティング
「コンテンツを作り、潜在顧客を顕在顧客に育てる」コンテンツマーケティング手法は、今後も続くと考えられます。ただ一方で、コンテンツを量産することで効果を出すコンテンツマーケティングの価値は下がり、新しいかたちの、いわば「進化したコンテンツマーケティング」が盛んになっていく可能性があります。そのひとつが「人がいるところにコンテンツを配置する」新しい流れです。
これまでは「Content is King(コンテンツは王様)」と呼ばれ、Webサイト運営においてはコンテンツが重要だと考えられていました。コンテンツの流通においてはオウンドメディアにいかに質の高いコンテンツを蓄積していくかが工夫されていたのです。
しかしXやInstagramといったSNSによるコミュニケーションが一般的になるに従い、コンテンツの流通経路に変化が生まれました。わかりやすい例が分散型メディアと呼ばれるメディアの存在でしょう。Webサイトにコンテンツをあげて人を集めるのではなく、XやYouTubeなどユーザー数が多く、視聴者が多いメディアにコンテンツを配信するタイプのメディアで、レシピ動画のDelish Kitchenの初期が代表例です。
それを支援する技術として、マーケティングオートメーションツール(MAツール)の存在もあるでしょう。MAツールの進化により、ユーザーに適したコンテンツを配信することが容易になりました。
今後は、コンテンツ重視の考え方から、SNSで情報のやりとりやシェアをする時代に合った配信形式がコンテンツマーケティングにも取り入れられていく可能性があります。例えばコンテンツで潜在顧客を集めるのではなく、別の方法でユーザーが集まっているところに、そのユーザーに合わせたコンテンツを配信する方法です。コンテンツマーケティングの新しい動きにも注目しておきたいところです。
コンテンツマーケティングとは、自社に蓄積するコンテンツを使って潜在顧客を集め、商品購入や利用につなげるというマーケティング手法として、近年のWebマーケティングで大きな位置を占めています。コンテンツマーケティングを行う上で重要なのは、ユーザーに役立つコンテンツを作ることです。
自社でコンテンツマーケティングをはじめたいと考える場合には、自社のターゲットとなるユーザー(潜在顧客)にとって、どんなコンテンツが役に立つのかを考える必要があります。また無理なくコンテンツを制作する体制づくりも重要です。まずは自社で実現可能な範囲から始めてみるとよいでしょう。
サイトエンジンでは弊社のWebメディア編集者を貴社のWebメディア編集者としてご利用いただくサービスを行っております。Webメディア編集業務のリソース不足に柔軟にご対応しますので、是非ご覧ください。
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