本記事ではWebサイト運営に課題をお持ちのWeb担当者様向けに、当社が行ったWebサイト改善やコンテンツ活用の具体例について解説します。あまりお金はかけず、技術的に難しくもなく、すぐにできる費用対効果の高い施策です。
サイトエンジンではWebサイトのリニューアルサービスを行っています。デザインや情報設計を変更し、より成果の出やすいサイトにして、売り上げや成約数の向上に貢献します。
サイトリニューアルサービス
当社が成果を上げたWebサイト改善の方法
本記事のポイント、当社が成果を上げたWebサイト改善やコンテンツ活用の具体的な施策はこちらです。
- Webサイトの導線やコンテンツの質の改善
- ホワイトペーパーの見せ方の改善
- 既存コンテンツの流用
- アンケート調査レポートの活用
企業様ごとに当然Webサイト集客の課題は違いますが、どんな課題があってどんなプロセスを踏んでどうなったのか具体的な話をするので、御社の状況に当てはまるものがあれば参考にしていただければと思います。
Webサイト改善施策の結果
元々月のコーポレートサイト経由のお問い合わせや資料請求が数件でしたが、上記ポイントに挙げた施策を実行したところ、1年かからず以下のような結果になりました。
- コーポレートサイト経由のお問い合わせ7倍
- コーポレートサイト経由のリード獲得数10倍
Webサイトの導線やコンテンツの質の改善
まずWebサイトの導線やコンテンツの質改善の部分について解説します。
弊社の場合、以前はセミナーや広告、他に運営している別のサービスサイト(かくたま)から合わせて月々数百件リード獲得していましたが、サービスが増えてきたこともあり、コーポレートサイトを集客できるサイトに育てていくことにしました。
ただコーポレートサイトは力を入れて運用出来ておらず、検索経由のお問い合せは少数でした。ブログ記事は研修の一環として新人社員に持ち回りで書かせており、クオリティが低く品質管理が十分に行き届いていませんでした。
具体的には以下のような状態でした。
- 記事の品質にバラツキがあった
- ターゲットが顧客像からブレている記事があった
- 記事が書きっぱなしでメンテナンスできていなかった
- 自社サービスの集客に関係しないテーマの記事が散見された
- 内部リンクが貼られておらず、サービスページへの導線が不十分だった
このような状態でしたので、アクセスの多さの割りに成約率が低いという課題がありました。アクセス数を増やせば良いわけではなかったので、KPIはアクセス数ではなくコンバージョンの数(有効なお問い合わせの数)のみに絞りました。
サービスページへの内部リンクを設定
コンテンツ制作ブログ:コンテンツマーケティングが失敗するよくある原因と対応策より
課題がわかったところで、まずはサービスに関連している自社ブログ記事をアクセスが多い順に100記事程選定し、個々のブログ記事からサービスページへの導線(内部リンク)を徹底的に貼りました。
具体的にはブログ記事から以下のようなサービスページへの導線を強化しました。
内部リンクを追加することでリンク先ページの閲覧数が増加します。実際に当社ではアクセスのある記事から関連サービスのページへの内部リンクを貼ったところ、お問い合わせが増加しました。
ちなみにサービスページへのブログ記事内リンクをボタンやバナーにしているサイトも多くありますが、CTAを凝ってリッチにしたとしても必ずクリック率が上がるというわけではありません。広告っぽく見えてしまっただけでクリックしない人もいます。CTAはどんなものが良いのか色々試してみて、安定的にクリック率が高いものを選ぶようにしましょう。
ブログ記事のリライト
サービスに関連していて、成約に近いキーワードを狙っていながらもクオリティが低い修正すべき記事をピックアップし、タイトルディスクリプション修正や本文のリライトを行いました。
基本的にタイトルディスクリプション修正と合わせて本文を全面的にリライトしていましたが、工数があまり取れないときもありました。そういった場合は、検索結果の1位-20位くらいに位置しており、表示回数が多くクリック率が低い記事のタイトルディスクリプションの修正を行いました。
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サービスページの定期的な追記や改善
サービスページの定期的な追記や改善も行いました。サービスをお客様に提供していくことによって、お役様のお悩みや課題、実績といった情報が増えてくるので、サービスページの情報を継続的に増やしていきました。ページの情報量が増えるとお客様としても他社と比較しやすくなり、商品のメリットや実績などをより理解してもらいやすくなります。成約率の向上に大きく寄与するため非常におすすめです。
サービスページの入力フォーム位置改善
サービスページのお問い合わせフォームは、元々ページ下部にありましたが、右側にフォームを配置し、スクロールしても固定で表示されるように変更しました。入力フォームが常に表示されることで成約率の向上が見込めます。お問い合わせフォームがサービスページの下部にある場合や、そもそもお問い合わせ専用ページに遷移しなければならない場合は、修正の余地があります。
お問い合わせページのライティング
また、お問い合わせ専用ページにしっかりライティングしました。
お仕事のご依頼でも、貴社のWeb集客に関する些細なご相談でも結構です。
こちらのフォームからお気軽にご連絡ください。
ご相談のうえお仕事のご縁がなかったとしても、貴社のWeb集客にメリットとなる情報をご提供させていただきます。
また、ただいま多くの企業様よりご相談いただいており、順番にご対応させていただいております。大変恐縮ではございますが、数日以内に折り返しご連絡させていただきますので、しばらくお待ちいただけますと幸いです。
お電話でもご連絡承ります。 TEL:03-4405-3993
例:お問い合わせページより
手が回らずすぐにご連絡できないことがあったため、このように書かざるを得なくなったという背景もありますが、少しのことですがこう書いておくだけでお客様からは安心してお問い合わせいただけるようになりました。
アポ導線の改善
Webサイトのサンクスページや、お問い合わせいただいた後の自動送信メールに日程調整用のURLを埋め込む施策も効果的でした。ちなみに弊社はTimeRexというツールを使ってます。商談したい方は空いた時間にアポイントを入れてくれるので、お客様としても我々としても日程調整する手間が省けるので便利です。
■サンクスページ
■自動送信メール
ホワイトペーパーの見せ方の改善
営業資料やお役立ち資料といったホワイトペーパーが、全くサイト内で活かせていなかったため、ホワイトペーパーの見せ方を改善しました。営業資料やお役立ち資料は外部の資料掲載サイトのみに掲載されており、自社内で紹介する場所がありませんでした。
また商材が増えているにも関わらず、営業資料の作成が満足にできていなかったり、そもそも情報が古かったりして、ブラッシュアップできていませんでした。
サイト内で資料請求できる仕組みの設置
サイトに訪問された方が弊社のサービス資料やお役立ち資料をダウンロードできるように、自社サイト内に資料ダウンロードページを設置しました。
また、本記事下にもあるように、ブログ記事下に記事テーマと関連する自社商品の資料をダウンロードできるようフォームを設置しました。
資料のリニューアル
資料の作成やリニューアル、ブラッシュアップを行いました。特に内容を変えなくても、デザインを綺麗に修正するだけでも資料ダウンロード数は増加します。もしデザイン的に今一つな営業資料やホワイトペーパーなどをWebサイトに載せているのであれば、デザイナーさんにリニューアルしてもらうと良いでしょう。
弊社の場合だと、営業資料をリニューアルしただけで、資料ダウンロード数が倍近くに増えていました。
こちらは旧ホワイトペーパー制作サービス資料です。
こちらは新しいホワイトペーパー制作サービス資料です。
古い営業資料を情報更新できてないまま使っていてもプレゼンテーションの際に支障が出るはずなので、顧客の反応などを見ながら細かく修正することをおすすめします。
既存コンテンツの流用
コンテンツの活かし方という点において、既存コンテンツの流用は非常におすすめです。
以前弊社では、自社の購買意欲の薄いリードにアプローチするためのメルマガ運用にあまり工数をかけられていませんでした。そこで既存のコンテンツを流用するメルマガを始めることにしました。
ちなみに、やりきれるなら細かくセグメント分けて、メール受信者の挙動に合わせてフローを分けて、ステップメールにするのがいいですが、工数的に見てやりきれない場合は、メルマガでも良いと思います。
既存コンテンツの流用方法
メルマガに多くの工数はかけられなかったため、既存のコンテンツを流用してメルマガ用に加工しました。これまで自社記事や営業資料、お役立ち資料、セミナーレポートなどは作成しておりコンテンツはたくさんあったため、これらを活かすことにしました。
各フォーマットで作られたコンテンツの紹介として、コンテンツをメルマガ用に書き換えて利用しました。こういった方法であれば、1つのメルマガを20-30分くらいで作成できます。
送ったうちの1-2%くらいは資料ダウンロードなどコンバージョンしてくれるようになったので、そこから営業の方に電話をかけてもらえるようになりました。
メルマガはネタを考えるだけでも大変なので、なかなか続かないというのが多くの企業様の課題だと思います。
記事や資料、レポートなどの紹介文を書いてボタンリンクを付けるくらいの作業であればテンプレート化して20-30分くらいで1本つくれます。やらなければゼロですが、それくらいの作業で商談のきっかけができるなら、トライしたが良いでしょう。
既存コンテンツの流用例
コンテンツの中身を作った後に、それを横展開するのはとても重要です。
■コンテンツの横展開の例
- 記事コンテンツを動画にしてYouTubeにアップする
- 動画を短く再編集してTikTokなどのSNSに投稿する
- 記事や動画をセミナー資料として作成して使う
このようにチャネルごとに見せ方を変えてコンテンツを再利用します。
流入のチャネルが増えることももちろんメリットですが、ジャンルによっては検索エンジン上位のコンテンツがYouTubeの動画だったりすることもあるため、コンテンツを再利用することはSEOの観点でも重要になってきていると考えられます。中長期で成果を出す場合は、コンテンツの作成だけでなく、継続・改善とコンテンツの横展開を意識する必要があります。
ブログ記事からホワイトペーパーへの展開
コンテンツの横展開の例をご紹介します。例えば弊社の場合だとこのように記事に書いた内容をもとにホワイトペーパーを作っています。
ブログ記事からメルマガへの展開
また記事からメルマガを作成するといった横展開をしています。
■コンテンツ流用のコツ
「既存のコンテンツを流用するのはわかったけどそもそも既存のコンテンツがない」という場合は、社内の研修資料やマニュアルなどがあれば社外に出せるように加工したり、お客様からよく聞かれることをテキストとしてまとめたり、営業資料などの内容を切り分けて複数のコンテンツとして分割して利用するのがおすすめです。
アンケート調査レポートの活用
他にはアンケート調査レポートもやって良かった施策です。定量調査をしてくれるアンケート調査会社に依頼して、想定顧客が知りたそうなテーマでアンケート調査をします。
テーマの決め方は海外の調査や、別の業界で取り扱っているアンケート調査を参考にするなどしてテーマを決めます。質問と回答は顧客が知りたそうなことを用意します。最近だとチャットGPTなどの生成AIにアイディアを出してもらうのも良いです。
質問と回答を10問くらい用意して調査会社に依頼すれば5万円くらいからデータが取れます。アンケート結果が上がってきたら資料としてまとめます。
アンケート調査資料を作成した後、さまざまなコンテンツに流用します。
- プレスリリース
- ブログ記事
- ホワイトペーパー
- メルマガ
調査結果の一部を既存のサービスページやブログ記事に入れて情報を増すこともあります。一次情報であるためSEO的にも良いです。また他のメディアで引用されて被リンクをもらいやすくなるといったメリットもあります。
資料をダウンロードしてもらうことでリードの獲得にもなりますし、プレスリリースのネタにもなるので月一回くらいの頻度でやると良い施策です。
↓アンケート調査資料のダウンロードはこちらから。
まとめ
本記事のまとめです。
- コンテンツを常に改善すればアクセスが増加します
- 導線をきちんと作り込めば成約が増えます
- 社内にある資料は改良し発信すればリード獲得につながります
- コンテンツを他フォーマットに流用すれば様々な人に届きます
一部資料ダウンロードページや資料のブラッシュアップなどはエンジニアさんやデザイナーさんの力が必要になりますが、それ以外は高度な技能が必要というわけでもないシンプルな施策なので、まだされていないのであればやってみていただけると幸いです。
ひとつひとつは面倒な作業かもしれませんが、やって損はない施策です。コツコツ社内でやるのも良いですし、どこかに外投げしても良いと思いますし、それぞれの企業様にあった方法で実践していただければと思います。
サイトエンジンではWebサイトのリニューアルサービスを行っています。デザインや情報設計を変更し、より成果の出やすいサイトにして、売り上げや成約数の向上に貢献します。
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