分かりやすい文章を書くのに特別な才能は必要ありません。この記事の10のポイントさえ守ればOKです!
メールを書くのに時間がかかってしまう、報告書が分かりにくいと言われる、SNSに投稿する文章を考えるのが苦手という方は必見です!
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「何の話をしようとしているのか」を最初に書く
文章を読むときに「いったい何の話なのか?」を探りながら読み進めることはストレスですよね。「何について書いてあるのか」を最初に教えてあげることで、読み手が理解しやすくなります。
■悪い例
先日調査を依頼されていました外注先について、私の方で調査を行ったところ、A社には 低コストであるという利点があることが判明しました。また、企画から開発まですべてを任せることができるというメリットもありました。ちなみにシステム完成後もメンテナンス対応できるとのことです。
■良い例
A社の調査結果についての報告です。A社に外注するメリットは3点ありました。まず一つは低コストであること、二つ目は企画から開発まで全て任せられること、三つ目はアフターフォローが万全であることです。
結論→詳細の順で書く
「結局何を一番伝えたいのか」をはっきりさせて、先に述べます。その結論の説明を後に述べます。SNSへの投稿のように短い文章を書く時にも意識すると、文章が見違えますよ。
■悪い例
お歳暮用に通販サイトでビールをひとケース注文した。届いた商品を見ると箱が破れていて、これじゃ贈り物にできないと思った。カスタマーセンターに連絡したところ、無事返金してもらえた!
■良い例
○○(通販サイト)の対応がとてもよかった!ビールのケースの箱に損傷があり、カスタマーサービスに連絡したところ無事返金してもらえました。贈答用なので助かった!
この例文では、「通販サイトの対応が良かった」ということが主に伝えたいことです。それを冒頭に持ってくることで、より伝わりやすくなっていますね。
一つの文は短く
■悪い例
良い人材を採用して人材不足を解消するためには、さまざまな媒体で募集をかけるべきと言われていますが、やみくもに媒体の数を増やしては管理が大変になり、かえって従業員の工数を圧迫することになるため、注意が必要です。
上の例文、一文が101文字なのですが、いかがでしょうか?読みにくくて内容が伝わりにくいですよね。
文章の始まりから「。」までのまとまりを一文といいます。
一文が長いと内容を理解しにくくなるので、なるべく短くし、接続詞でつなげるようにしましょう。
■良い例
良い人材を採用して人材不足を解消するためには、さまざまな媒体で募集をかけるべきといわれています。しかし、やみくもに媒体の数を増やしては管理が大変になります。かえって従業員の工数を圧迫してしまうことになるため、注意しましょう。
単純に短く切って接続詞でつなげただけで、かなり読みやすくなりました。
主語と述語を近づける
「何が(主語)」「どうした(述語)」のか?を分かりやすくしましょう。下記の<良い例>のように、主語と述語の位置を近くすると分かりやすいです。
■悪い例
熊本県は九州の中央部に位置し、阿蘇や天草などの風光明媚な観光地を持つ県として有名です。
■良い例
九州の中央部に位置する熊本県は、阿蘇や天草などの観光地で有名です。
上の例文の主語は「熊本県は」、述語は「有名です」です。「熊本県は」と「有名です」を近づけることで分かりやすくなりました。
「、」を適切な位置に打つ
「、」という記号を読点(とうてん)と言います。読点を打つ頻度の目安は「20文字に1つ」と言われています。「ちょっと読点が少ないかな?」と思ったときは文字を数えてみましょう。
また、読点を打つ場所にもルールがあります。以下のような場合に読点を打つと文章が分かりやすくなります。
主語が長い場合
主語が長い文章では、主語の部分を区切って分かりやすくするために、主語の直後に読点を打ちます。
■例
先日行われた社内のゴルフコンペで1位に輝いた彼は、営業部期待の新人です。
修飾語がどこにかかるかによって意味が違い、誤解される恐れのある場合
■例
私は細心の注意を払ってデスクを移動させる同僚を見守った。
上の例文では、「細心の注意を払った」のが、「私」なのか「同僚」なのか判断がつきません。下記のように読点を打って伝えたい意味が通るようにしましょう。
■例
- 私は、細心の注意を払ってデスクを移動させる同僚を見守った。
- 私は細心の注意を払って、デスクを移動させる同僚を見守った。
逆説の関係
文章の中で逆説に代わるところで読点を打ちます。
■例
会議ではA案がよいという意見が主流であったが、私はB案が良いと思う。
原因と結果の関係
原因と結果の関係を述べる文章では、結果の部分に変わるときに読点を打ちます。
■例
毎日ロールプレイングを行ったおかげで、プレゼンを成功させることができた。
ひらがなばかり、漢字ばかり、カタカナばかりが連続するとき
■例
そんな私ののんきな性格からは想像ができないと思います。
上の文章は「私の」と「のんきな」という言葉の区切りが分かりづらくなっています。このように同じ文字が連続して分かりづらい場合にも読点を打ったほうがよいです。
体言止めを多用しない
メールやプレゼン資料、サイトの商品説明ページなど、何かを説明するような文章では体言止めを使うことは避けた方がよいです。それは下記の悪い例のように、ぶっきらぼうな印象を与えてしまうからです。
■悪い例
当社がモットーとしているのは、徹底的に情報をオープンにすること。毎月の財務状況や経営会議の議事録まで、ほぼ全ての情報が閲覧可能。
■良い例
当社は情報を徹底的にオープンにすることをモットーとしています。毎月の財務状況や経営会議の議事録まで、ほぼすべての情報を閲覧できるようにしてあります。
ただし、詩やエッセイなど表現の自由度が高いもの、文字数の制限が厳しい新聞などのコラムでは、体言止めを使っても問題ありません。
内輪でしか通じない言葉を使わない
年代や趣味嗜好、知識の量は人によって違います。略語や流行語は避け、どんな人も知っている表現を使いましょう。
■悪い例
- 推しが出てるドラマが楽しみすぎて眠れないまである。
- アプデの影響でさらにヤバくなる可能性もワンチャンある。
仲の良いプライベートの友人とのやりとりなら全く問題ないですが、仕事のメールやチャットでうっかり使用しないよう気をつけましょう。SNSの投稿でも、略語や流行語をあえて使わずに文章をアウトプットしてみると、語彙力を鍛えることができます。
あいまいな表現をしない
受け身表現にしない
■悪い例
業務の効率化のために、当社では様々なツールが使用されています。
■良い例
当社は業務の効率化のために、様々なツールを使用します。
添削していて受け身表現を見つけた場合は、積極的に能動態に修正しましょう。
不要な表現を削る
■悪い例
基本的に研修では、記事作成のプロセスとライティングの方法などについてお伝えしています。
■良い例
研修では、記事作成のプロセスとライティングの方法についてお伝えします。
くどい文末表現を避ける
■悪い例
どんなに注意してもヒューマンエラーは起こりえるため、情報漏洩の可能性は否定できない。
■良い例
どんなに注意してもヒューマンエラーは起こるため、情報漏洩が発生することはある。
「~させていただきたいと思う所存です。」「~といっても過言ではないといえるでしょう」など、文末がくどい文章を見かけることがあります。崇高なことを書いているように見せようとしているのかもしれませんが、それではかえって印象が悪くなってしまいます。文末の表現はできるだけシンプルにします。
「漢字3:ひらがな7」の割合で
漢字が多すぎる文章は、読みにくそうな印象を与えます。パッと見た時の漢字の割合が大体3割くらいになるようにしましょう。
■悪い例
- 資料は作成完了後至急提出致します。
- 尚会議日程別途連絡致します。
■良い例
- 資料は、作成できましたらすぐに提出します。
- なお、会議の日程については別途ご連絡します。
まとめ:ポイントを押さえて分かりやすい文章を書きましょう
学校の授業や宿題で作文を書く機会はたくさんあったにもかかわらず「分かりやすい文章を書く方法」がわからない人はたくさんいます。この記事の10個のポイントを意識するだけで、普段書いている文章をより読みやすいものにブラッシュアップすることができます。仕事のメールを書くとき、SNSに投稿する文章を考えるときに本記事のポイントを思い出していただければ幸いです。
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