指名検索(branded search / brand query)とは、会社名やサイト名、商品・サービス名などで検索されることです。指名検索が増えるとSEO的に良いだけではなく、収益率が上がるなど様々な良い影響があります。
本記事ではそんな指名検索を増やす方法や推移の調べ方について解説しています。本記事を読むだけで指名検索に関する知識を網羅できるようになっておりますので、一度最後まで読んでみてください。
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指名検索がSEOに与える影響が高まっています
指名検索(branded search / brand query)とは、会社名やサイト名や商品・サービス名などで検索されることをいいます。
SEOにおいて、ブランドの知名度、つまり指名検索の回数や言及されている数がますます重要になってきている印象がありませんか。
すごくいいコンテンツが掲載されていて、被リンクも多くありそうなのに順位が下がっている例をいくつか観測しています。
被リンクとコンテンツの質と量だけでドメインパワー(ドメインオーソリティー)の評価が左右されていたのが、数年前から徐々に指名検索回数やサイテーションなどにシフトしているイメージでした。それが最近のアルゴリズム変更で一気に加速したのかもしれません。
これによって、たとえば政府系のドメインなどすごくパワーのあるサイトからリンクを受けていて、かつまともなコンテンツが掲載されているサイトでも、サイト自体の認知度がない、つまり指名検索されていないと上位になりにくくなったのではないかと推測しています。
リンクの影響力がなくなったわけではなく、重み付けが大きく変わったということです。 たとえば最近テレビCMを出しはじめた複数のサイトの指名検索回数の推移をGoogleトレンドで見て、さまざまなキーワードの順位推移と比較すれば、相関があることはわかると思います。
指名検索で流入してくるユーザーは、成約率(コンバージョンレート)、平均PV、滞在時間などいずれも良い数字になることが多いです。そのため、指名検索数を増やすことは売上アップに貢献します。
指名検索を増やす方法は?
具体的に指名検索をどう増やせばいいのか、考えられることをまとめました。
話題になるほどの良い商品、コンテンツをつくる
一番大切なのはこれです。良い評判を呼ぶ商品をつくり、購入した人が自然とほかの人に広めたくなるようにします。 SEOやデジタルマーケティングだけで解決できる問題ではないので、全社的に取り組むことになります。 もし商品を変えることができないなら、コンテンツの作り方、伝え方を見なおしてコンテンツの魅力で話題にしてもらう方法もあるでしょう。ただ、本質的には商品の質がすべてだと思います。質の悪い商品をどんなに取り繕ってコンテンツ化しても、良いものにならないからです。
覚えてもらいやすい、読みやすい名前にする
覚えてもらいやすい名前になっているかだけで、だいぶ指名検索が変わってくると推測されます。 たとえば、アルファベットだけで、かつあまり一般的な名称でなく読みにくいものは、検索されにくくなるのは明らかです。検索しようにもスペルを覚えられないですから。 また、社内で全員がその英単語やサービス名を読めても、社外では読めない人がいるかもしれないです。自社の常識は偏っているかもしれないことを意識しましょう。
ユニークな名前にする
異業種も含めて、まったく同じ社名やサービス名などがないかを確認しましょう。 ほかと重なっているとすでに異業種のキーワード関連付けられて認識されているかもしれません。 これはただの推測ですが、おそらくあなたのブランドの指名検索回数がある程度のボリュームになってくれば検索エンジン側は判別してくれるようになるとは思いますが、少ないうちは混在して正しく判別してもらえない可能性があると考えます。
テレビなどのマスメディアの広告を出す
身も蓋もない話になってしまいますが、テレビCMなどマスメディアでの広告で圧倒的に露出を増やせば、認知度が上がって指名検索の回数を増やせますので、順位が上がると予想されます。
ディスプレイ広告など認知度を上げるための広告を出す
インターネット広告の中でも、サーチ広告のようにコンバージョンに近いユーザーにアプローチする広告ではなく、認知してもらうための種まきの広告を出すことで、指名検索が増えると考えられます。ディスプレイ広告では、コンバージョンから遠いユーザーに届ける分、単価を抑えて広告を露出することが可能です。
広報 プレスリリース配信や取材対応
マスメディアに広告を出すのは、資金にそれほど余裕がない会社だと選択肢にすら入らないでしょう。 広報活動をして、取材してもらってマスメディアに掲載してもらう掲載してもらうアプローチがあります。 プレスリリースを定期的に執筆して地道に送り続けるとか、メディアの記者さんとのつながりを作るとか地道な活動が必要です。 プレスリリース配信を代行してくれる会社はいろいろとあります。
SNS運用 Twitter、Instagram、Facebookなど
SNSを運用して認知度を上げることで指名検索数が増えていきます。 自社について言及してもらえるようなコンテンツや、やり取りできるアカウントを用意します。SNSユーザーがあなたの会社や商品をネタにした投稿(UGC / User Generated Content)が増えることで、認知度が高まり、結果として指名検索数も増えます。
ユーザーの投稿に何かしらリアクションをする、良い投稿があったら公式アカウントでリツイートするなどの取り組みでも露出を増やせます。
コンテンツをさまざまなフォーマット、プラットフォームに広げる
いまWordPressをインストールして、そこにテキストコンテンツだけを掲載していませんか? 編集してメルマガとして送信する、動画化してYouTubeにアップする、音声化してPodcastやVoicyのようなサービスで提供する、ホワイトペーパーにして資料ダウンロードサイトに掲載する、ブログで書き溜めた内容を編集して書籍化して出版するなど、同じコンテンツを編集して複数のチャネルで使い回すことで、露出を増やせます。 ここでポイントなのは、チャネルの数を増やし続けるのではなく、継続できそうな方法だけを続けるということです。 外部プラットフォームであなたの会社や商品に興味を持った人は検索エンジンで探してくれるかもしれません。
コンバージョンから遠い広告の出稿(ディスプレイ広告やメルマガ広告など)
コンバージョンから遠い潜在層をターゲットに、安いクリック単価で大量に広告を出稿して、認知度を上げる方法です。 一度広告をクリックしてサイトを見て離脱した人が、指名検索でまた流入してきて成約した件数を調べることもできます。
展示会やセミナーなどのリアルイベントへの参加・開催
他社主催のイベントで講演する、展示会に出展するなど、認知度を上げることができる活動はいろいろとあります。
名刺やパンフレットなどのツールのちょっとした工夫
名刺やパンフレットに、キーワードが入った検索窓のイラストと検索ボタンを書いておく方法です。URLの代わりにこれを書いておくことで、指名検索してもらえます。 広告含めて一番上に表示されていないと、他社に流れてしまう可能性があるので注意してください。
指名検索数の推移の調べ方
サーチコンソールで流入しているキーワードをすべて確認して、ブランド名が含まれたキーワードだけ絞り込んでみると、指名検索のバリエーションを確認できます。たいてい自社名とかサイト名とかもっとも多いものが突出してアクセスを集めています。
Googleキーワードプランナーで指名検索キーワードの月間検索回数の推移を調べてみてください。いくつかのキーワードだけを調べるならGoogleトレンドでもよいでしょう。
Googleトレンドは競合企業の指名検索数も確認できます。そのため推移を比較できます。たとえば、あなたのブランドの指名検索数が先月よりも増えていたとしても、競合ブランドがより多く増やしていれば、差を広げられてしまっていることになります。
検索エンジンが指名検索回数を順位に反映させるメリットは?
以下検索エンジンの立場で指名検索回数を順位に反映させるメリットについて考えてみました。想像ですので、検索エンジン側が発表しているわけではありません。
ユーザーの最終目的地となっているサイトをより上位にできる
書籍の名前と組み合わせてよく検索されているサイトはAmazon、飲食店を探すときのキーワードとよく組み合わせて検索されているのは食べログ、賃貸不動産を探しているときにはSUUMOといったように、それぞれのジャンルでユーザーが求めているサイトが指名検索から推測できます。
さらに、飲食店を探しているユーザーの検索行動を見れば、その地域で有名なお店がわかります。飲食店のポータルサイトよりもその地域の地図と、お店の名前、場所をセットで表示させたほうが最終的な目的地であるお店の情報にたどり着くのが早くなります。
たとえば、 渋谷 ラーメン で検索したときに、「渋谷のラーメンでおすすめのお店20選!」、「渋谷のラーメン店人気ランキングTOP20」みたいなページが出てくるよりも、人気の高いラーメン店が数店舗だけ地図上に表示されたほうがよりユーザーの要望が早く満たせるということです。
ユーザーはより少ないクリック数で探している情報に辿り着くことができます。ここで大切なのは、検索エンジンが上位にするのは、「ユーザーが探している情報」であって、必ずしもサイトとは限らないということです。 一方で、そういった最終目的地となる情報に到達中間に入っていたメディアサイトなどは上位になりにくくなると推測されます。
既存事業とまったく関連性のない新規事業を大手が開始したときに、いままでドメイン力だけでなんとかなっていたのが、上がりにくくなる
いままで、昔からサイトを運営していて、ドメイン力が圧倒的に強い会社のサイトが、いままでの事業内容とまったく関連性のない事業を始めたときに、かなり後発にもかかわらず、簡単に昔からその事業を運営している会社のサイトを抜けてしまうという問題がありました。
指名検索やサイテーションなどを順位決定に反映させることで、何年も少しずつ積み重ねてきたコンテンツを保有している老舗運営のサイトが、後発の別事業大手にすぐに抜かれることが減るかもしれません。
地域ごとに知名度の高いブランドがわかる
検索エンジンはIPアドレスで、検索したユーザーがどこにいるのか把握しています。これによって同じキーワードでもユーザーごとに検索結果を出し分けています。
地域ごとの指名検索のキーワード種類や回数を見れば、その地域で強い会社がわかり、その会社を上位にできるようになります。商圏が限定されているビジネスの場合、全国区で展開している会社よりもその地域に強みを持つ会社を上位にするほうがユーザーに利便性を提供できるかもしれません。
増減で評価をすぐに切り替えやすい
被リンクは基本的に一度はられたらあとに残って蓄積されていくものなので、貼られたタイミングや貼り続けられている期間、リンク元ドメインのオーソリティーやテーマなど、さまざまな要因を考慮して順位に反映させなければいけないので仕組みが複雑です。 一方で指名検索回数は毎月増減していてシンプルです。
被リンクだけの評価よりもスパムを検知しやすい
リンクが評価の中心にあったときは、サイトを大量に作って自作自演で自分のサイトにリンクを貼ったり、ほかのサイトに広告費を払ってリンクを張ってもらったりする方法が一般的でした。
バナーなどの広告ならひと目でわかりますが、ユニークなブログ記事などに含まれたリンクの場合、自然なリンクと、お金で買われたリンクをアルゴリズムだけで判別するのは無理です。
大量に類似のリンクが増えていけば検知できると思われますが、たとえば1本だけ知り合いが運営するブログに報酬を支払ってリンクを貼ったとしたら、それが有料のリンクなのか、自然にはられたリンクなのか検知するのは不可能です。人の目でチェックしても判別できないです。
一方で指名検索の場合、クエリのバリエーション、IPアドレスのばらつきなどを見ればすぐにスパムかどうかがわかる気がします。IPアドレス単位で類似の検索を1回だけしかカウントしないようにすればよいからです。IPアドレスを大量に用意したとしても、検索エンジン側はIPアドレスをどんどんブロックしていけるので、スパムをする側はコストに見合わないと思われます。また、自然な検索の場合、膨大な組み合わせ検索のバリエーションが発生しますが、自動生成でやろうとしても似たことを再現できないと考えられます。
指名検索数の推移の調べ方
指名検索数の推移を調べるには、Googleトレンドがおすすめです。社名やサービス名など自社ブランドに関連したキーワードを入れて、推移をチェックしてみましょう。
また、Ubersuggestを使って、指名検索キーワードに関連したサジェストキーワードでの月間検索回数を調べることもできます。サジェストキーワードとは、Googleの検索窓に入力している途中で出てくる候補となるほかのキーワードのことです。
もしあなたのブランドがある程度の知名度があれば、サジェストキーワードもあわせてチェックすることをおすすめします。
さっそく始めてみましょう
指名検索キーワードの重要性について説明しました。早速実践してみてください。
指名検索を増やすためだけに何かするのではなく、まずはすでに運用にまわっている業務フローにちょっとした工夫を足すことを考えてみるのがよいかと思います。
たとえばセミナー/ウェビナーをやるときに、ハッシュタグを用意して、内容をTwitterでシェアしてもらうように一言お願いするなど、少し変化をつけるだけで認知度が上がり、指名検索を増やせるかもしれません。
もしあなたの会社の知名度が高く、指名検索キーワードのパターンがたくさんある場合、すべてのキーワードできちんと自社サイトがSEOで上位になっているかを確認しましょう。もしほかのポータルサイト、競合サイト、アフィリエイトサイトなどが上位になっている場合、それらよりも高い順位になるようなコンテンツの制作をしながら、とりあえずの応急処置として、指名検索キーワードでリスティング広告を出すことをおすすめします。
指名検索キーワードから流入してくるユーザーはあなたの会社のサイトを探していて、かつ成約率が高い傾向にある売上貢献してもらいやすい層だからです。また、あなたの会社のブランドにタダ乗りする形で、他社サイトにアクセスが流れていってしまっているのは機会損失です。
以下動画でも解説しています。あわせてご覧ください。
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