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【ライターインタビュー】年間200本!ドイツ語講師かつITライターの増田さんとは?

2021年9月16日

かくたまでは毎月、数多くの記事を執筆しております。特にIT関連の記事は月400本ほど作成することもあり、かくたまの得意分野といっても過言ではありません。
今回は、そんなIT系関連の記事執筆において主に活躍くださっている、webライターの増田さんにインタビューを行いました。
語学堪能な増田さんは、普段は大学講師としてドイツ語の講義を行っています。ITだけでなく、語学や留学などについてのライティングの依頼を考えている方にもおすすめの、マルチな才能を持つライター様です。

【経歴】

ITライター、ドイツ語講師の増田隼人

名前:増田隼人

ドイツ語講師、ITライター

1988年生まれ。大学を卒業後、1年間の海外留学を経て大学院で哲学の博士号を取得。現在は大学で教鞭を取りつつ、「かくたま」を中心にWebライターとして活動中。

【実績】

「かくたまライティング」にて年間200本以上の記事を執筆。IT、人事マネジメント、マーケティング、不動産などの法人向け記事を主に手掛けている。大学ではドイツ語の講義を担当しており、その高い語学力をライティングにも活かしている。

【Q&A】

ライターのお仕事を始めたきっかけは?

増田さん:私がライターの仕事を始めたのは、大学で博士号を取得したタイミングでした。博士号を取ったとはいえ、研究者として定職に就くのは容易ではありません。生きていくためには食い扶持を稼がなければいけませんが、かといって研究を捨てて一般企業などに就職するというのも後ろ髪を引かれる…。そんなときに研究と両立しやすい仕事として自分の中で浮上したのがWebライターという職業だったのです。

大学で研究されていた経験を、ライティングに活かせるとお考えになったのですね

増田さん: 最初は自分でも大学での研究がライティングに活かせるのか半信半疑でした。論文の執筆などを通して文章自体は書き慣れていましたが、それはあくまで学術的なものでしたので。しかし試行錯誤しつつも記事を書き始めてみると、論文も記事も、執筆に求められるスキルはさほど変わらないことに気づきました。できるだけたくさんの関連資料を調べて、その内容を分かりやすく伝える。そして、その文章の流れを破綻させないように主張を盛り込む。これは研究者にもライターにも共通するテクニックというか、基礎体力のようなものだと思います。

私は大学で哲学の研究をしていたのですが、そこで学んだことも予想以上に役立っています。というのも、現在の哲学の流れとして、他の学問分野とコラボレーションしたり、自分の研究を現実社会に還元しようとしたりする試みが多くなってきています。私の周囲にいる先生方は特にその傾向が強いのですが、医療、リハビリ、スポーツ、芸術、環境問題、職場の人間関係、人工知能等々、その研究領域は実に様々です。

そうした様々な専門の先生方との交流を通して、幅広い知識を得ることができました。その知識がライティングに直接使えることはもちろんあります。しかし大事なのはむしろ、幅広い分野の専門家とのやり取りで身についた基本的な素養であると思います。たとえ初見の分野に関することでも、私は自分の中から関連する知識を見つけて接点を持ち、効率的に情報を整理することができます。地味かもしれませんが、これは大学の訓練で得た賜物だと思っています。

―現在はどのような記事を執筆されていますか? 得意分野などはありますか?

増田さん: 現在は主にIT関係の記事を担当させていただいています。IT用語やシステムの概要の説明を最初にして、その後に個別的なツールの紹介をするような記事です。かくたまさんではこれまで年間200本以上の記事を執筆しましたが、6~7割はこうしたIT関係の記事ではないかと思います。その他では、ITとも関連が深いマーケティング関係の記事や、働き方改革などと関連付けたマネジメント関係の記事が多いです。企業や法人向けの記事がメインですね。

ーIT関係の記事が書きやすいと感じるのはなぜですか?

増田さん: 「いまの企業や社会にはこのような課題があって、それを解決するためにはこのツールが有効だ」という基本線がIT記事の場合は非常に明瞭なので、論旨をはっきりさせやすいという印象はあります。

それにITツールの説明の場合、数字で長所を示しやすいという特徴もありますよね。たとえば、「このチャットボットを導入することでオペレータの電話対応件数を30%減らすことに成功した」とか、そういう情報です。このようにアピールポイントが分かりやすいという点は執筆していて非常に書きやすいと感じます。

ー仕事のクオリティを上げるためにしている工夫などはありますか?

増田さん: 紹介する製品やサービスのメリットを根拠立てて説明するようにしています。チャットボットの例で言ったような具体的な数字とかですね。

あとは難しい専門用語の使用は避けたり、使用する場合もなるべく分かりやすく説明したりするように心がけています。IT記事を読んでいる人が専門家とは限らないので。一見しただけでは意味が分かりにくい横文字単語が出てきたときには、すぐに意味を確認するようにしています。ときには海外のサイトを調査することもありますね。

ー留学のご経験もあるので、外国語のサイトを読むのにも差支えないのですね

増田さん: 私は英語とドイツ語を扱えます。私が留学していたのはドイツ語圏に属すオーストリアのウィーン大学なのですが、英語が必要な場面も多々ありました。私は元々ドイツ哲学を専門にしていたのですが、大学では英語の授業も普通にありましたし、各国から来ている留学生同士は英語でコミュニケーションするのが基本でした。それゆえ、自然とドイツ語も英語も鍛えられた感じです。ちなみに、いま大学で請け負っている講義もドイツ語の文献講読の授業です。

ー記事の情報収集をする上で、外国語を2ヶ国語使えるのは大きな武器ですね。どんなときに海外サイトを調べているのですか?

増田さん: 最近ではセキュリティ関係の記事で、サイバー犯罪の最新情報についてFBIのページを調べる機会がありました。他には職場における人間関係やストレスなどについて扱った記事で、アメリカの心理学系の学会ページをチェックしたり、とかですね。また、IoTに関する記事を書く際に「インダストリー 4.0」というドイツの技術政策について調べたこともあります。

外国の最新情報は日本語では調べにくい場合もあるので、日本語の参考資料を読んでいて「この情報はちょっと古いんじゃないかな」と思ったら海外サイトをチェックするようにしています。実際、ITも含めてビジネス関係の概念は外国由来のものが多いですし、その分だけ科学的研究やノウハウの蓄積も日本より進んでいる印象を受けます。それゆえ、何か新しいデータなどが欲しい場合は、日本語で粘るより外国から拾ってきた方が手っ取り早いのです。丁寧に全訳するならともかく、斜め読みして必要な情報を拾うくらいならそれほど時間もかかりません。

実際のところ、今の翻訳ソフトはかなり優秀になってきているので、ちょっとしたニュース記事の概要を押さえるくらいなら割と多くの人が可能なのではないかと思います。とはいえ、何か気になったことがあったときに「それではちょっと覗いてみるか」と軽いフットワークで海外の資料に当たれるのは、やはり留学を通して日常的に外国語に晒された経験があるからこそのメンタルではないかなと感じます。

ーありがとうございました。では、最後に増田さんの今後の目標をお聞かせいただけますか?

増田さん: 現在はIT関係のB to B記事が仕事の大半を占めていますので、研究・教育分野での執筆経験も積み重ねて行けたらと考えています。大学での研究の経験を活かしていきたいですね。とはいえ、まずは「またこの人に書いてもらいたい」とクライアントの方に思っていただけるように、目の前の仕事をコツコツこなしていけたらと思います。

今回はIT系ライターの増田さんにお話を伺いました。哲学者兼ライターへという異色の経歴に驚いた方もいるのではないでしょうか。

増田さんにはかくたまを通じ多くの記事を執筆いただいていますので、気になった方はぜひかくたまへご連絡ください。

梅澤菜未

この記事を書いた人

梅澤菜未

サイトエンジン株式会社ディレクター/元webライター/ サイトエンジン株式会社にて主に制作面のディレクションを行っています。社内でよくExcel職人しています。

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