- なぜなぜ分析のやり方を知りたい
- なぜなぜ分析をしてみたが、課題の原因にたどり着かない
- 分析をするときのポイントを知りたい
- なぜなぜ分析で課題を発見したが、解決案が見つからない。失敗した理由を知りたい
本記事では、このような疑問に答えます。
なぜなぜ分析は、トヨタ自動車が生みの親と言われている課題解決法であり、製造業では広く普及しています。近年は製造業だけでなく、IT、建設業、金融など多様な業種で使われるようになりました。本記事ではなぜなぜ分析のやりかたについて詳しく解説していますので、是非最後まで読んでみて、業務改善にお役立てださい。
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なぜなぜ分析で何ができるの?
なぜなぜ分析とは、課題の根本原因を探るための分析手法です。発生した課題に対し、「なぜ?」の問いを繰り返すことにより根本原因を抽出し、課題解決に導きます。
シートを活用し思考を整理しよう
一般的に、なぜなぜ分析では下図のようなシートを用います。「なぜ?」の回数は課題によって増減します。思考の整理に役立つため、ぜひ取り入れてみてください。
こちらから簡易的ななぜなぜ分析用のエクセルシートをダウンロードできます。
なぜなぜ分析のやり方とポイント
なぜなぜ分析の具体的な手順と各工程のポイントを解説します。
手順1.課題を具体的に定義する
先ずは分析をする課題を定義します。このステップにおけるポイントは、「具体的に」定義することです。課題に曖昧さが残っていたり、誤っていたりすると、根本原因にたどり着くことはできません。たとえば、「ダイエットをしているが体重が減っていない。」だけでは、本人の意志の弱さなどの解決が困難な要因に矛先が向けられがちになり、課題を掘り下げられません。一方で「ダイエットのために毎日5km歩いているが、体重が1kgしか減っていない。」とした場合、より具体的な議論をすることができ、根本原因に近づきやすくなります。
手順2.課題に対し「なぜ?」と問い、原因を書き出す
設定した課題に対して、「なぜ?」と問いかけ、原因だと思われる内容を書き出します。このステップにおけるポイントは4つあります。
- ありのままを表現し感想を入れない
- 複数の要素をまとめない
- 因果関係に気を付ける
- 人ではなく仕組みに注目する
1.ありのままを表現し感想を入れない
感想を入れると表現が抽象的になり、根本原因を見つけることができません。筆者が実際に経験した例を紹介します。
悪い例
- 課題:商品の品質にばらつきが生じ、規格外のものを生産してしまった。
- なぜ:オペレーターが疲れていたから。
このような回答では、根本原因を見つけられず、正確な再発防止策を講じられません。この場合は、下記のようにありのままを表現するようにしましょう。
良い例
- 課題:商品の品質にばらつきが生じ、規格外のものを生産してしまった。
- なぜ:作業の内容に個人差があったから。
事実だけを述べることにより、原因が掘り下げやすくなりました。さらに分析を進めた結果はこの後の項にて紹介していますので、ご参考ください。
2. 複数の要素をまとめない
手順1で課題を具体的に定義しても、複数の原因があげられることがあります。この場合は1つにまとめるのではなく、1つずつ分解してなぜなぜ分析を進めるようにしましょう。
悪い例
- 課題:ダイエットのために毎日5km歩いているが、体重が1kgしか減っていない。
- なぜ:消費カロリーが少ないから。
良い例
- 課題:ダイエットのために毎日5km歩いているが、体重が1kgしか減っていない。
- なぜ:①距離が短いから。②ウォーキングでは消費するカロリー数が少ないから。
3. 因果関係に気を付ける
因果関係が成り立っていなければ、論理構造が崩れ、根本原因にたどり着くことはできません。課題と原因の因果関係が成り立つか意識して分析しましょう。ここでは、現職であるWebマーケティングでの事例を使って解説します。
悪い例
- 課題:サイト経由の問い合わせが少ない。
- なぜ:SNS運用を上手くできていないから。
因果関係が成り立っているように見えますが、実は論理が飛躍しています。因果関係があるかどうかは、原因→課題の順に文章をつなげてみると判断がつきやすくなります。
「SNS運用を上手くできていないから、サイト経由の問い合わせが少ない。」
上記のように書き換えると、論理が飛躍していることに気がつきます。
それでは、良い例をみてみましょう。
良い例
- 課題:サイト経由の問い合わせが少ない。
- なぜ1:サイトへのアクセス数が少なすぎるから。
- なぜ2:集客する方法が広告に依存しすぎているから。
- なぜ3:知識が乏しく、SNSなど広告以外の方法を上手く運用できていないから。
悪い例と比較すると、より論理的な分析になっています。
4.人ではなく仕組みに注目する
1.で取り上げた事例を使って解説します。
悪い例
- 課題:商品の品質にばらつきが生じ、規格外のものを生産してしまった。
- なぜ:オペレーターが疲れていたから。
上記の場合、「申し訳ございません、疲れが取れるよう早めに就寝します。」などの返答で終わってしまいかねません。これでは再発防止には繋がらず、組織として何も成長しません。このような事態を防ぐためには、仕組みに注目することが重要です。
良い例
- 課題:商品の品質にばらつきが生じ、規格外のものを生産してしまった。
- なぜ1:作業の内容に個人差があったから。
- なぜ2 :作業手順書に曖昧な記載が多かったから。
- なぜ3:作業手順書発行時の承認ルールが不明確だったから。
- 解決策:作業手順書発行時の承認ルールをリスト化し、曖昧な記載の手順書は発行できない仕組みを作る。
手順3.解決策を設定する
原因が出そろったら、それぞれの解決策を考えます。手順2と同様に、人ではなく仕組みに注目して解決策を設定するようにしましょう。
まとめ
なぜなぜ分析により、課題の根本原因を探ることができるようになります。一見簡単に思われがちな分析方法ですが、真の解決策にたどりつけなかったという失敗は珍しくありません。みなさんもぜひ紹介したポイントに気をつけながら実践してみてください。
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