本記事ではテキストメインの記事コンテンツ制作にかかる費用について解説します。外注先や制作のフローごとに詳しく解説していますので、是非ご覧ください。
■こんな方におすすめの記事です
- 自社メディアのコンテンツ制作を行うWeb担当者様
- 集客施策として記事コンテンツ制作を検討されている企業様
まずはコンテンツ制作のフローと、フローごとの費用について解説します。
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コンテンツ制作のフロー
まず、コンテンツ制作ではどのようなフローを辿るかを確認します。制作する記事の種類やテーマなどで細かい差異はあるものの、総じていえば以下のようなフローが一般的といえます。
- 企画
- ライティング(リライト)
- 校正
- 最終確認
- 投稿
※実際には、外注先が見つかっていない場合はそれを探す作業もありますが、今回はすでに見つかっている前提とし、割愛します。
このフローのうち、特に重要な部分はライティングから校正までです。もちろん記事の見出し構成を決める企画も重要です。見出し構成に沿って文章を書き、チェックする作業は、コンテンツの品質に大きく関係するからです。
そしてこれらの作業は、記事の数や1記事あたりの文字数が多くなれば、社内だけで対応するのは難しくなるので、通常は外注先に依頼します。
制作フローごとのコンテンツ制作の外注費用
ここからは制作フローごとのコンテンツ制作の外注費用について解説します。
企画にかかる費用
どのようなコンテンツを制作するか、という企画立案にコストがかかります。SEOコンテンツの場合、サイトコンセプトに従ったキーワードの選定、ユーザーのニーズの調査、ユーザーのニーズに合わせた記事構成案の作成などが企画部分にあたります。
キーワード選定だけ、記事の企画や見出し構成の作成だけなど、外注先によってどのような業務を依頼できるかは異なります。基本的にはキーワードごと、記事ごとに作業単価を決めるケースが大半ですが、必ず確認するようにしましょう。
ライティング費用と計算方法
外注先に記事コンテンツ制作を依頼する場合、一般的な費用の計算方法には、記事単価による計算方法と文字単価による計算方法があります。この単価は外注先によって異なります。基本的には文字数が多くなれば、それだけ費用が多くかかります。どの文字単価まで許容できるかは、慎重に判断する必要があります。
記事単価で費用を決める場合、1記事のおおよその文字数を決め、ライティングを依頼します。文字単価でライティングを依頼する場合は注意が必要です。ライティングされた文字数すべてに対して支払いをする必要があるのか、最低文字数や最大文字数を決めその文字数に対して支払いを約束するのかなど、詳細な計算方法に関して確認をとるようにしましょう。
校正を依頼する場合の費用
校正は、コンテンツの品質を確保するうえで重要な作業です。一度書いた文章を再度確認して修正する作業なので、ライティングより安く済むと思われがちです。しかし校正をおこなう側としては、他人が書いた文章をレギュレーションに従って改善する必要があり、ライティングと同程度、あるいはそれ以上の手間がかかる可能性があります。
そのため、ある程度経験がある校正者やライティング会社に頼む場合、ライティングと同程度の文字単価を考えた方がよいでしょう。
ライティングの金額を提示された場合、すでに料金の中に校正の料金が入っている場合と入っていない場合があります。必ず確認するようにしましょう。
リライトを依頼する場合の費用
リライトは、既にライティングされた文章を、別の書き方・表現で書き換えることです。検索エンジンで検索結果を上げる、いわゆるSEOを重視する場合に有効です。また伝えている情報や内容は活かしつつ文章の構成を書き換えたい場合や、古い情報を新しく更新する際などに発生する作業です。
リライトはすでに文章があるため簡単に思えますが、実はテクニックや知識を要する作業です。なぜなら不用意にリライトすると反対に記事の検索順位を下げてしまうことになりかねないからです。
一般的な個人ライターに依頼すれば、1文字1円以下で対応してもらえる可能性もありますが、品質を気にするなら、信頼できるライティング会社か、少なくともリライト経験の豊富な個人ライターに依頼するのが無難といえます。
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コンテンツのテーマや難易度による費用の違い
制作する記事ごとに、コンテンツのテーマや難易度は異なるのが普通です。どのようなテーマで、どの程度難しい記事を書くのかで、かかる費用に違いがでます。
日常的なテーマで、ウェブ上での簡単なリサーチによる情報収集が可能なコンテンツの場合、1文字1~3円程度での依頼が可能でしょうし、文字数も1,000文字以内に収められると想定されるので、文章ライティングだけなら1記事1,000円~3,000円くらいでしょう。
一方で、法律や医療など専門的な知識が必要なテーマや、取材が必要なテーマなどの場合、1文字10円以上のコストになることもあります。このようなコンテンツは、短い文章に収めることも難しいため、3,000文字以上となることを想定して、場合によっては30,000円以上となると考えておくのもよいでしょう。
個人ライターとライティング会社での費用の違い
外注先には大きく分けて、個人ライターとライティング会社があります。個別にみれば、かかる費用はそれぞれ異なりますが、一般的にいえば、ライティング会社の方が個人ライターよりも文字単価が高くなる傾向にあります。個人ライターであれば1文字1円未満で対応している人も見つかりますが、ライティング会社だとそのようなところを見つけるのは相当難しいでしょう。その理由のひとつとして、作業内容の違いが挙げられます。
個人ライターの場合、コンテンツ制作フローのうち文章ライティングだけ対応する代わりに、安く請け負うことができます。一方ライティング会社の場合、ある程度の品質を確保するためにライティングから最終確認まで一括で請け負ったり、ときには企画にも参加したりする、いわゆるソリューション的な関わり方をするため、その分請け負う金額も高くなります。
コンテンツ制作の外注方法ごとの費用
記事作成の外注方法と言ってもいろいろな手法がありますし、それぞれに特徴があります。ここでは、記事制作の代表的な外注方法をいくつかピックアップしました。
ブログなどを見て直接コンタクトをとる
- 金額に関してはライターと直接交渉
- 専門性によって価格が変わる
現在では、幅広い年齢層の方がブログを執筆しています。中には、一般人なのにとてもユニークな情報を発信し、多くのアクセスを獲得しているブログもあります。求めるコンテンツの制作を任せられると思ったのなら、直接コンタクトをとってみるのもよいでしょう。
フリーライターが公開しているブログの場合、問い合わせフォームが用意されていることもあります。ただし、記事作成の金額に関しては公開していないライターが多いです。金額は記事の発注時に交渉となることが多く、金額の相場感がわからない場合は交渉に手間取る場合もあります。
ライターへの直接発注となるため安くなると考えがちですが、ディレクション、校正は自身でやる必要があり、原稿が納品された後の手間を考えると結局高くついてしまう、という事がよくあります。
費用を左右するのはライターの住んでいる地域の時給、ライターの経験、持っている資格などによって異なり、1文字1円以下のライターから1文字15円を超えるライターまでその幅はかなり広くなっています。
クラウドソーシングサイトで発注
- こちらの設定価格で募集をかけることができる
- 金額に関してライターと交渉の余地がある
- ライターもしくは発注者がシステム利用料を負担しなければいけない
クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどのクラウドソーシングサイトで記事を制作する方法です。フリーランスのプロライターから、ライター活動を副業とする人まで、さまざまな人材とのマッチングが可能です。急ぎの案件がある、今月だけライターを増やしたい、といったスポット的な記事制作の外注にも役立ちます。
自ら募集の案件を設定し、ライターを募集する方法と、個別にライターにコンタクトを取る方法があります。募集案件を作る場合は、自分の予算に合った金額で募集をかけるため、交渉や予算オーバーのリスクを避けられます。
ランサーズが公表している「制作物の種類・参考価格」では、一般的な内容の記事作成であれば1文字0.5円~2.0円、特定の内容では1文字0.8円~3.0円、専門性が高くなると1文字1.2円~5.0円となっています。
実際に募集中の仕事を確認すると、1文字1円以下で募集されている案件が多数あり、応募者もそれなりにいるのが見て取れます。
登録している作業者と直接交渉する場合は、前述のブログなどを見て直接コンタクト、と同じようにそのつど交渉が必要となり、金額はライターの経験や資格により異なります。それ以外に、登録者が自分で提供するサービスとして、「○○に関するライティング、1文字○○円」のように金額を提示して発注者を募集している場合もあります。この場合も金額が明示されているので、予算に合わせたライターの選択が可能です。
全体的に安い金額で記事作成が可能ですが、作業内容としては「書く」という部分だけなのと、経験の浅いライターが多くスキルが十分でないライターも多いという傾向があります。
オウンドメディア運用代行会社やWebマーケティングの会社に依頼
- 金額が明示されている場合が多い
- 金額にはライティング以外の作業も含まれている場合がある。
記事制作を引き受けてくれる会社には、ウェブの制作全般を請け負っている制作会社や、SEOを考慮してライティングしてくれるウェブマーケティング会社などがあります。ライターを自社で雇用しているケースと、業務委託のライターを使っているケースがあります。
メリットは、たくさんの記事を一度に発注した際のハンドリングの手間が省ける事や、ライターの管理を自社でする必要がないと点です。取引先や実績などを確認することで、記事の品質を確認することもできます。
ウェブマーケティングの会社はコンテンツ制作と合わせて、ウェブ広告を使ったプロモーションなどにも対応している場合があります。価格の相場はまちまちですが、校正やディレクションの作業が入るためライターへの直接依頼よりも金額は高くなります。1文字1円という会社もありますが、1文字10円以上を基本料金とする会社もあります。また、ライティングのジャンルによっても金額が変わる場合があります。一般的な知識でかけるライティングであれば1文字5~8円、専門的な内容であれば10円以上というイメージです。
金額にはライティング以外の作業料も含まれているので、どんな作業をしてもらえるのか、必ず確認してから発注するようにしましょう。
編集プロダクション
- 1記事の金額は高め
- 1文字ではなく、1記事の単価で計算することもある
- 制作面も含めた提案をする会社が多い
編集プロダクションにも記事の執筆の依頼ができます。もともと紙媒体をメインとしていた会社が多く、社内にライターを直接雇用している変種プロダクションが多くあります。専門的な知識を持った外注のライターとのつながりも強くクオリティの高い記事を制作するのが得意です。ウェブサイトや電子書籍などの制作を依頼できるプロダクションも多くあります。専属のライターが書き、社内で校正をしっかり行ってくれる編集プロダクションが多く、クオリティは高いのですが、その分金額が高く、一度に大量の記事の量産はできない、という特長があります。紙面の場合、文字単価ではなく、記事単価で金額を提示されることがあります。文字単価で換算すると、1記事10円~20円以上という編集プロダクションも少なくありません。作業内容には企画や調査費用、校正等の費用が含まれます。
価格にはクオリティと業務内容が反映される
記事制作のコストを左右するのは以下のような項目です。
- ライターの経験
- コンテンツの長さ
- 記事内容の難易度
- ライターの資格の有無
- 納期の長さ
なるべく安く執筆してほしい、と考える方は多いでしょうが、安ければ安いなりの理由があります。校正や修正に対応していなかったり、初心者ライターによる執筆だったりというのがよくある理由です。
特にクラウドソーシングサイトを利用する場合だと、低額な単価を設定して応募してくるのは、隙間時間を使いたいお小遣い稼ぎ感覚のライターや、経験の浅いライターがほとんどです。こちらの意向に沿っていない記事、品質が著しく悪い記事を納品される、ということも考えられるでしょう。
ライティングは物の売り買いとは異なり、サービスの提供です。材料がたくさん手に入ったので安く作れる、といったケースはありません。金額を安くすれば、それだけ作業する人間の作業時間が減り、作業の項目が減る可能性があると考えましょう。
しかし単価が高ければ高いほどいいのか、というとそうでもありません。建築士や行政書士、医師など、難易度の高い資格を持っているライターは、それだけで単価が高く設定されていることがあります。
有資格者のため単価が高いだけであって、決してライティングスキルが高いわけではない、ということもよくあります。その場合、校正でさらに手直しのコストがかかってしまう場合があります。
自社で取り組んだ場合のコストと外注費を比較
外注のための金額の目安を付けるときは、実際に自社でかかっているコストが一つの目安となります。どのような記事を書くか考え、実際に執筆し、校正する、というそれぞれの作業で自分たちがどれくらいの時間を必要とし、そこにどれだけの人件費がかかっているかを考えます。そのコストと同額程度であれば、作業を外注する価値は十分にあります。
ライティングを外注して企画に集中したり、企画から任せてサービスや商品の営業に力を入れたりすることも可能です。複数のライターに業務委託する場合、必然的にやり取りも多くなり、コミュニケーションコストもかなりかかります。やり取りが煩雑になりすぎて、記事作成が遅れてしまうこともあるでしょう。その場合はディレクションも任せられる会社に発注することになります。
ただ安く、というコストの決め方ではなく、どのような業務を外注するのかを見極め、外注による効率化やコスト圧縮ができそうかを今のコストと外注費を比較しながら考えることが大切です。
記事制作の外注には大きなメリットがあります。自社で制作した場合のコストがわかったら、いろいろな記事制作会社の単価をチェックしてみましょう。自社コストと比較し、外注したほうがいいと判断したときに、コンテンツ制作の外注を検討してください。
外注の前後で社内作業にかかる費用
ここまで外注にかかる費用について解説してきましたが、外注する前後には社内での作業も必要です。依頼前には、どのようなコンテンツにするかという要件を決める作業があります。また、信頼できる外注先に依頼していてもケアレスミスなどはありえるので、校正された記事を最終確認する作業もあります。さらに、完成した記事を投稿する作業も発生します。
この過程でかかる費用は、それぞれの担当者の人件費によりますが、最低でも2~3時間は必要と想定できるので、仮に担当者の人件費が時間あたりで1,500円の場合、1記事あたりおおよそ3,000円~4,500円はかかる計算になります。
また、記事によっては写真などを追加した方が、ユーザーの興味を引くのに効果的な場合もあるので、その場合は素材の取得が必要です。もし有料素材サイトで取得するのであれば、最低でも1素材500円程度をみておいた方がよいでしょう。
コンテンツ制作には総額いくらかかる?
どのようなコンテンツを作るのか、社内の人件費はいくらかなど、条件によって費用の総額は異なりますが、テキスト1,000文字の記事コンテンツを制作する場合、費用は以下の作業の金額を足すことで分かります。
- 記事企画
- ライティング
- 校正
- 写真などの取得
- CMSへのアップロード
リライトや写真などの素材が必要なければ、その分金額は下がります。また、同じ要件で複数の記事を制作する場合、2記事目からは要件決め作業の費用はかからないため、社内作業の費用は低く見積もれます。
一方、上記はあくまで最低費用であり、品質を求めるために経験豊富な個人ライターやライティング会社に依頼する場合は、プラス数千円の費用がかかることを念頭においておきましょう。
よくあるコンテンツ制作の外注に関する悩みに「外注をしたが、クオリティが期待した通りではなかった」というものがあります。そこで作業にかかる時間で作業単価を割ってみたところ、最低賃金に満たないような時給で作業がされていた、ということがよくあります。
ライティングや校正など、コンテンツ制作にかかるコストを下げるもっとも安易な方法は、作業時間を削ることです。ライティングに必要な調査や文章チェックに十分な時間が使われていなければ、どうしても記事のクオリティが下がることになります。
コンテンツ制作をする際のコストは作業を請け負う会社によって大きく異なります。どれくらいの金額が適正価格か判断しにくい場合は、自分たちが同様の作業を行った場合に「時間×時給」でどれくらいのコストがかかっているかを考えるようにしましょう。額面だけを見て金額が高いか安いかを判断するのは外注の失敗の原因となります。金額が安ければ、それなりの理由があると考えた方が無難です。
まとめ
コンテンツ制作にかかる費用は、コンテンツのテーマや要件など、さまざまな条件により増減します。また、SEOに知見のある人材が社内にいる場合でも、内製したほうが常に費用が安くなるとは言い切れません。オウンドメディアの運用に必要な人件費をトータルで考えると、外注したほうが費用を抑えられるケースもあります。
例えば、オウンドメディアを立ち上げた最初の時期は、ハイペースでコンテンツを制作し、追加していく必要があります。そのような場合には、SEOの知見がある制作会社やフリーランスにスポットで依頼したほうが、費用の負担を減らせるかもしれません。その後、運用の状況を見て徐々に更新ペースを減らすのであれば、構成案までは自社で担当し、ライティングを外注するという方法に切り替えるのもひとつの方法です。
ただし、発注先を金額だけで決めるのはおすすめできません。実績や担当者の対応内容などを見て、慎重に判断しましょう。たとえ同じ金額でも、外注先が違えば品質に違いが出ることも考えられます。質の高いコンテンツを作成して自社のターゲット層に有益な情報を届け、流入増加を実現させましょう。
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