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ピザ窯買ってペルソナ作成ー自分を基に作るペルソナのすすめ

2021年1月31日

こんにちは。(こんばんはかも・・・)サイトエンジンの橋本です。

ちょっと堅めのコンテンツが多いサイトエンジンのコンテンツマーケティングブログですが、今回は緩めです。内容はよく相談の来るペルソナの作成です。形だけは作ってみたんだけどあまり役に立っていない、というご相談をよくいただきます。そんなクライアントさんにはいつも「まずは自分の好きな商品のマーケターだったら、という立場で自分を基に作成してみると、作り方がよくわかりますよ」とおすすめしています。ということで実際私が普段やっているペルソナ作成の練習を紹介します。

「ターゲット」よりちょっとかっこいい気がする「ペルソナ」

多くの会社が「ペルソナの作成」を行っています。しかし結局のところ、従来の「ターゲットの作成」と変わらなくなってしまっている場合が多くあります。とりあえずターゲットと言うよりかっこいいので、とりあえず「ペルソナを作ろう」と言ってとりかかってしまうのです。(たぶん)ということでちょっとだけターゲットとペルソナの話をしておきます。「知っとるわっ!」という方は読み飛ばしてください。

ターゲットはマーケティングを行う際に、アプローチするグループを定義したもので、その設定は少し広めです。例えば

・40代 男性
・会社員 年収が高く生活に余裕がある
・家族持ち
・趣味 釣り キャンプ

といった感じです。これに対してペルソナは、ターゲットによりパーソナルで詳細な設定を施したものといえます。例としては

・橋本直矢 42才
・4人家族
・休日は子供のサッカー観戦が多い。
・連休は釣りやキャンプなど家族とも楽しめるアウトドアに時間を使う。
・好きな漫画は僕のヒーローアカデミア。

といった感じです。ペルソナは上記以外にも、居住地や職業、年収や価値観など、詳細に設定をしてアリティを追求します。こうすることで顧客となりうるユーザーが抱えるニーズを見つけ、潜在的に抱えている課題や希望を見つけることができます。

意味のないペルソナが生まれる3つの理由

ということでこのペルソナの作成に多くの企業が取り組んでいるのですが、あまり活用できないものになってしまっていることがあります。
多くの場合、その理由は大体3つほどあります。

作成者の思い込みで作ったもので、他の人があまりリアリティを感じられない。

これもよくあります。こうしたお客さまに使ってほしい、という思いだけで作ってしまうのです。実際のビジネスでも、商品が思いもよらない使い方をされていた、ということはよくあります。作成するときは実際のお客様の声を聴いたり、実際のお客さまを基にリアリティのある設定をする必要があります。

従来のターゲットをちょっと詳しくしただけで、ニーズまで考えられていない

なんとなく今までのターゲットにもう少し肉付けをして、設定だけが入った内容をペルソナとしてしまっている場合です。これでは結局そういったユーザーにアプローチするためのアイデアは生まれません。何を思い、何を考えているか、といったところまで掘り下げていくことが重要です。
○○が好き。―>なので○○と思っている。―>だが○○である。といったところまで深堀をしていきます。

ペルソナが一つしか作成されていない。

ペルソナの作成をする際はいくつかのパターンを用意しましょう。サービスに対して最適なペルソナを作成するわけですが、それが一つだけに絞られてしまうと、視野狭窄に陥り、作ったペルソナ以外のユーザーを失うことになりかねません。主要なニーズや活用シーンなどに分けて、それぞれにあった最適なペルソナを用意しましょう。

なんとなくうまく運用できていない、という方はペルソナを作る際に上記のどれかに当たってしまっていることが多くあります。そして、「じゃぁどうやって作ればいいんだっ!」という方におすすめしたいのが、先に紹介した、自分の好きなもので自分のペルソナとカスタマージャーニーを作ってみる訓練です。

習うより慣れろ。とにかく納得のいくものを作ってみる。

実践あるのみ、ということで、私は何か大きな買い物をした時に、その商品の会社のスタッフになった気分でペルソナの設計やカスタマージャーニーマップを作ってみたりしています。そうすると、商品のコピーなどを見て「もっとこう書いたらいいのに」「こういうポイントを訴求してあげればいいのに」と思うことがたくさんあります。結構楽しいです。最近はピザ窯を買ったので、私がピザ窯を買うまでの流れをなぞりながらペルソナの作ってみたいと思います。ということでまずは橋本の小話から。

年始もちょっと過ぎたころ、コロナ禍でどこにも遊びに行けないし、ドライブにいこうということになりました。家の近所の海岸線を走り、神社の近くから海岸線を散歩しました。ちょうどお昼時だったので、どこかでパンでも買って車で食べようかと思っていたところ、ふと覗いた小さなピザ屋さん。そこで出会ったのがピザ屋のTysonさんでした。(https://www.instagram.com/pizza.tyson60s/?hl=ja)少し小さめのお店で、私たちが入ると貸し切り状態。ピザ職人のTysonさんは若くて知的な印象のイケメンでした。この食事が良かった。すごくよかった。ピザ窯のすぐ近くで、作るのを見ながら家族でアツアツのピザを食べました。すごくおいしかったけど、何より作る姿がかっこよくて、見ほれました。
食事がてら話を聞くと、そもそも出張ピザ屋さんをやっていて、特定の日だけこのここでピザ屋さんをやっているとか。思わずその移動式のピザ窯の詳細とか、Tysonさんの連絡先を聞いてしまいました。

その後Tysonさんに連絡を取り、出張してもらうつもりでしたが、緊急事態制限などで自粛せざるをえなくなってしまいました。その後もピザ焼きの風景と、楽しかった時間が頭を離れず、結局「自分でやるか」とピザ窯を購入するに至りました。

購入したのは楽天のプライウッドさん
https://www.rakuten.ne.jp/gold/plywood/

購入したのはUuniPro 本体 87,780円 です。
https://item.rakuten.co.jp/plywood/24983078/?s-id=ph_pc_itemname

さて、そんな橋本が橋本自身をピザ窯を購入する人のペルソナとして書きあげてみます。

要素詳細
基本情報橋本直矢 40代 男 ウェブマーケティングの会社の会社員 神奈川県 横浜市在住
家族構成妻・パート ・27歳で結婚。 子供2人・どちらも小学生。
生活横浜の持ち家に奥さんと男の子2名の4人家族で暮らしている。 奥さんも自分も実家が近く、市内にそれぞれの父と母が暮らしている。行き来は頻繁で、一緒に出掛けたり、食事をとったりしている。
趣味釣り、キャンプ、映画鑑賞、サッカー、ゲーム
休日週末は子供のサッカー見学とたまに一緒にサッカーをする。年に何度か近所の家族と山や川にキャンプに行く。
夏は家族で海にいき、シュノーケリングや磯遊びをする。
最近は近所のお父さんたちに教わりながら釣りも初めて、子供と一緒に釣りに行っている。
ゆっくりするより家族と一緒に全力であそびたいと思っている。その為、家族と一緒に楽しめるものが趣味になっている。
サッカー以外は家族ができるまでほとんど経験がなかった。
コロナによる自粛で家遊びに飽きてきたので、早くコロナが収まればいいと思っている。
食事外食は月に2~4回程度。食にはあまりこだわりがない。 在宅ワークの為、自宅で食事をすることがほとんど。デリバリーもたまにしか使わない。なんでもおいしく食べられる。お酒が飲めない。タバコも吸わない。
情報収集情報収集の方法は人との会話、Twitter、ネット、YouTube。 テレビはほとんど見ず、新聞は取っていない。
SNSLINEで親しい人とコミュニケーション。Twitterで情報収集。Facebookは友人の発信情報をたまに見る程度。

どうでしょうか。これが私です。ピザ窯を買うような人のペルソナです。すらすらかけます。なんたって自分のことなので。もっと書こうと思えばかけちゃいます。ここで重要なのは、例えば好きなこと。ただ趣味をペルソナに設定しても意味がないのです。ここで「家族と楽しみたい」という趣味の理由まで深堀することで、ペルソナに対するアプローチの仕方が明確に出てくるのです。例えば「釣りが趣味」と適当に書いても、近くの海岸に子供とちょっと行く人と、家族を連れず、船に乗って沖まで出る人とでは理由や心境、求めているものが異なります。

さて、上記のような「設定(今回は本物ですが)」が作成できたら、以下のように、ユーザーのニーズや自分たちが提供できることを明確にします。ここが重要です。ペルソナを作って作りっぱなしにしてはいけません。ペルソナに合わせて、自社のサービスや商品をどのようにアピールしていけばいいかを考えるのです。今回は以下のように作りました。

要素詳細
提供する商品は何か?Ooniのシリーズでも最もサイズの大きな ウニプロ サイズは大きいが、他のシリーズと違い、薪木、炭が使える。 内部が大きく、取り回しがしやすい。
それにより提供するものは何か大切な人に料理をふるまう喜び。 一緒にピザづくりを楽しむ時間。 火や窯を扱うかっこいい父親像。
なぜペルソナはその商品・ ソリューションを購入するのか?実際に作っている人の姿を見てかっこよかったから。 子供や家族などと一緒に作り上げるという体験共有がしたかったから。
その商品・ソリューションを 相手の言葉に置き換えると?自宅やキャンプで家族と楽しむピザづくり!かっこいいパパを見せながら最高のオリジナルピザを作り上げよう!
その商品・ソリューションについて、ペルソナ①に4~5行程度で 説明すると?据え置き型のピザ窯と違い、コンパクトな組み立て式のピザ窯なので、ご家庭の庭や、キャンプ、バーベキューの際に活用することができます。生地をこね、オリジナルのトッピングをするのはお子様でもできるので、ご家族でピザづくりが楽しめます。これであなたも今日からピザ職人です。
もしペルソナ①が検索するとしたら、最初はどんなキーワードから入るか?ピザ窯 購入 ピザ窯 作り方 ピザ窯 価格 ピザ窯 キャンプ

上記を見てどのように感じるでしょうか。小話で私は以下のように書きました。

『その後もピザ焼きの風景と、楽しかった時間が頭を離れず、結局「自分でやるか」とピザ窯を購入するに至りました。』

確かにおいしかった。おいしかったのですが、忘れられなかったのはピザの作成風景を楽しそうに見る家族のことです。一緒にやったらどんなに楽しいだろう、という思いがあったのです。それはペルソナにある、「家族と過ごす」という部分にも当てはまります。ピザ窯を欲しがる人が必ずしも「本格的なピザを自宅で食べたい!」というニーズを一番に持ってきて購入を検討するわけではないのです。
商品を通して得られるものはほかにもあり、今回の場合、購入者は商品を手にしてえる「体験」をベネフィットとしてとらえているのです。ペルソナを考えると、味の情報などはアピールポイントではあっても主張しすぎる必要はなく、家族、子供と一緒に、といった切り口でアピールをしたほうが良いと考えられます。
こうした情報の取捨選択や、最適なアプローチを考えられるのがペルソナの作成なのです。

以上がペルソナの作成と、それによってわかることです。今回のペルソナ設計とアプローチに関する考察の作成は30分ほどで出来上がっています。そもそも自分のことなのですぐかけてしまうのです。ペルソナがうまく作れない、作ったけどうまく活用できていない、という方はぜひ、自分の体験で試しにペルソナの作成をやってみてください。「この人物像だったら、こういったコピーや、商品の魅力の伝え方がいいんだな」というようなことが思い浮かぶペルソナが設計できるはずです。きっとペルソナ作成のコツがわかりますよ。

次にペルソナの作成とセットでやるべきなのは、カスタマージャーニーの作成です。ペルソナを最大限有効活用し、効果的なマーケティングを行うためにこのカスタマージャーニーは必須のものです。別の記事で取り上げますのでそれまで少々お待ちください。
橋本でした。

関連記事: ペルソナとは?コンテンツマーケティングで必ず設定【ターゲットの人格化】

橋本直矢

この記事を書いた人

橋本直矢

メディアディレクター/SEOコンサルタント 雑誌広告、ECなど紙媒体とデジタル双方でリッチコンテンツの制作に10年以上携わりました。出版社の紙媒体からデジタル媒体への移行や、採用系メディア、医療、IT、金融、投資など幅広いメディアのディレクションを担当しています。

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